下眼瞼切開後の修正について 下眼瞼の外反(あっかんべ)を修正するには?
下眼瞼外反(あっかんべ)修正とは?
下眼瞼外反修正とは、他院にて下瞼のたるみ取り手術を受けられた際、下瞼が外反(あっかんべ)をしている症状を指します。
手術後の腫れでも外反の原因となるため、腫れの改善につれて改善することが多いのですが、高齢者のように眼輪筋が緩んでいて頬の重量を支えきれない、そもそも皮膚を切りすぎている場合には、外反が改善しない場合があります。
外反は、外見的な問題だけではなく、ドライアイによる充血や目の疲労感、視力低下などの問題を引き起こす場合があり、放置はお勧めできません。
下眼瞼外反のデメリット
下眼瞼外反にはどんなデメリットがあるのでしょうか?
1.下眼瞼中央が下がることによって、三白眼になる。
外反は主に下眼瞼中央が下がり、瞳の下に白目が見えます。そうすると上斜視と呼ばれる眼球の向きが上にずれているように見えることがあります。
2.下眼瞼外反によりドライアイになる。
瞼は、眼球表面を保護する効果があり、眼球表面を乾燥から防ぐ効果があります。
睡眠時に目が閉じれていない、平常時外反していると、結膜が乾燥し、充血や、目の疲れ、進行すれば、角膜の乾燥で視力障害が起きる可能性があります。
下眼瞼外反の治療は 治療法選択のポイント
下眼瞼外反は程度によって治療法が変わります。
ベッドで横になって寝ていただいた際、下眼瞼の外反がなければ、目元の皮膚のつり上げだけでも改善する可能性があります。
下眼瞼の外反と下方への拘縮が強い場合、下眼瞼切開の際、皮膚が切られすぎた場合には下眼瞼の皮膚移植が必要になります。
下眼瞼外反の治療法
1.下眼瞼外反が軽症の場合
仰臥位で外反がない場合、弱くなった眼輪筋を支える目的にスレッドリフトが効果的です。
下眼瞼は、上下眼瞼周囲にある眼輪筋によって支えられていますが、加齢とともに眼輪筋が緩み頬のタルミの重量を支え切れず、下眼瞼外反を起こしやすくなります。
スレッドリフトを目元にU字型に入れることで、下眼瞼を下から上に持ち上げる効果があります。頬のたるみが大きく、外反の原因になっている場合は、フェイスリフトも効果的だと思われます。
2.下眼瞼外反が重症の場合
他院にて下眼瞼切開を行い、皮膚を切除しすぎた場合がこのケースに当てはまります。皮膚が大幅に不足している場合、スレッドリフトでは十分な改善を望めません。
他の部位からの皮膚移植が必要になります。皮膚のドナー提供部位としては、上眼瞼が最適です。
二重ライン周囲のたるみを採取し、下眼瞼に移植します。週間程度移植部の上からタンポンガーゼでの圧迫が必要です。生着迄1か月程度かかります。
まとめ
下眼瞼外反で皮膚移植が必要なケースはほとんどみることは会いませんが、軽度の下眼瞼外反、下眼瞼中央が尾側に引っ張られることが原因の三白眼は比較的起こるようです。
治せないとあきらめていた方はご相談ください。