シリコンバッグ豊胸
シリコンバッグ豊胸
シリコンバック豊胸術とは、コヒーシブシリコンバックを使ったバストアップ手術です。豊胸バックは素材、形状、サイズ様々なものが登場しましたが、現在はコヒーシブシリコンバッグが主流です。様々な改良を受けてきた結果、柔らかい、安全、硬くなりにくい特徴を持った最新のモディバエルゴノミクス2を当院では使用しています。
シリコンバッグ豊胸(コヒーシブシリコンバッグ)はこういった方に向いています。
- 2カップ以上バストアップをしたい方
- 痩せていて脂肪注入ができない方
- バストが大きく、もっとバストアップをしたい方
脂肪注入がいいという風潮
異物を入れたくないという思いから、シリコンバッグではなく脂肪注入を選ぶ方もおられます。脂肪注入は、良好な仕上がりの場合、石灰化もなく柔らかい仕上がりになります。
しかしメリットがあれば、必ずデメリットもあります。
脂肪幹細胞の登場で、脂肪の定着率がすごく高いという風潮がありますが、実際の脂肪の定着率は40%程度であり、片側に200㏄注入した場合でも完成時には1カップアップ程度にしかなりません。
その点、シリコンバック豊胸術の場合は2~3カップは確実にアップできるといるメリットがあります。
あなたの目指すバストが、比較的大きめの大きさで、安全なコヒーシブバックを入れることに対して抵抗がないのであれば、ぜひシリコンバック豊胸を選んでください。
コムロ美容外科のシリコンバッグ豊胸が選ばれる理由
1.経験豊富な院長が手術を行います
美容外科歴25年の院長が自ら手術を行います。開設以来、手術事故はありません。
安全を心がけて、患者様の理想のバストの仕上がりを実現いたします。
2.全身麻酔で安全に手術を行います。
局所麻酔+静脈麻酔で行っているクリニックもありますが、当院では全身麻酔で行っております。(静脈麻酔は休止中)手術中は生体モニターで監視を行い、安全を最優先としています。
3.高い安全性
シリコンバック豊胸には保険診療にも使われてぃるモディバ社の最新バッグ、エルゴノミクス2を使用しています。またオリジナルの手術方法で、出血を抑え、痛みの少ない施術が可能です。
血腫が原因の被膜拘縮のリスクを減らすために、必要に応じてドレーンを使用しています。
4.他院の豊胸術修正も含めて行ってます。
豊胸術は無事に手術が終わっても終わりではありません。血腫や被膜拘縮、バック変形などなどが術後経過で起こった場合には修正手術を行っています。ほかのクリニックで手術を受けられて、仕上がりが思わしくない方もご相談ください。
5.安心保証のアフターサービスを完備
コムロ美容外科では、3か月検診終了後も超音波エコー検診などで、バストの検診を行っています。(*超音波エコーは有料です。)10年以上経過しても、検査に通っていただいている方がたくさんおられます。
症例写真
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Before
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After
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概要
19歳女性の豊胸術症例になります。3カップくらいバストを大きくしたいとの希望にて、モティバの335㏄ デミを使用し、豊胸術行いました。
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Before
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After
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概要
20代女性 モティババッグを使用した豊胸術症例になります。現在Bカップのところ、2カップくらいバストアップしたいとの希望にて、モティバのデミ205㏄を使用しました。
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Before
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After
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概要
20代女性の、シリコンバッグ豊胸になります。バストアップ目的に、コヒーシブシリコンバックの挿入を行いました。
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Before
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After
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概要
20代女性のモティバを使用した豊胸術症例です。3カップ弱アップしたいとのご希望にて、モティバ250㏄を使って豊胸術を行いました。
手術費用
項目 | 費用(税込み) |
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手術費用 | 880,000円 |
全身麻酔 | 110,000円 |
血液検査 | 11,000円 |
豊胸に用いるシリコンバッグ(コヒーシブシリコンバッグ)、モティバとは?
2010年頃にEstablishment Labs (エスタブリッシュメント・ラブス)社がコスタリカで製造を行っています。CEマーク(EUの安全基準条件を満たした際に取得されるマーク)を取得しています。柔軟性と耐久性共にすぐれており、FDA承認済のNusil社製長期インプラント用医療グレードシリコンジェルを充填しております。
3年前にはより柔らかくなった、モディバエルゴノミクス2が新発売されています。

従来の豊胸バッグと比較して、より柔らかく、被膜拘縮が起きにくく、より安全性に優れたバッグだったことから、他のバッグを駆逐し豊胸バッグといえば、モティバといったような状況になっています。乳がん術後のバスト再建に使うコヒーシブシリコンバッグにも、同社のバッグが選ばれました。
従来のコヒーシブシリコンバッグと比較して、モティバには以下の特徴があります。
1.被膜拘縮の可能性が大幅低下
バッグの被膜が薄く、表面はシルクのような細かな凹凸加工がされており、従来のシリコンバッグよりも被膜拘縮のリスクが大幅に低下しています。

2.バッグ全体が一体構造
TrueMonoBloc(トゥルーモノブロック)と呼ばれる、モティバのバッグは全体が一体構造(モノブロック)で作られています。一体構造にすることで、外圧や衝撃に強く、シリコンジェルの漏れ出る心配がありません。また、シェルが6層になっているため、強度が格段に高くなっています。万が一強い衝撃が加わったとしても破損しにくくなっています。

3.復元性が高い
シリコンジェルの性質で、高い弾力性があり、バッグに大きな力が加わっても崩れることなく下の形状に戻る「復元性」に優れています。バッグの充填率も100%のため、バッグ本体へのしわができず、美しい仕上がりになります。

4.自然な仕上がり
術後は自然で滑らかな仕上がりに。粘り強いジェルが重力に応じて動くため、体勢に合わせて形が変化します。その結果、立っているときも寝ているときも、美しいバストラインをキープできます。

5.豊富な種類
Motiva Ergonomix2は、高さ4段階、横幅は5ミリ単位の数百種類のサイズがあるのも特徴です。骨格、患者様の希望に沿ったサイズをお勧めしています。
日本人に最適な形状としてDEMI(デミ)もラインナップされています。バッグサイズ、形状が異なった、100種類以上の中から、自分に合った豊胸バッグを選ぶことが可能です。
バッグサイズの形状、サイズ決定の流れ
豊胸バッグサイズや形状はどう選ぶのでしょうか?
まずは、患者様のどのくらいバストを大きくしたいかで、大体のサイズを決定します。
- 1. 1カップアップには、約100㏄必要
- 例えば、2カップ、3カップアップするには、それぞれ200㏄、300㏄が必要とされます。
ただし日本人の体形は欧米人と比べて体格が小さく、乳房の皮膚の進展性や、脂肪の厚みが少ないため、大きすぎるバッグは使用できません。当院では200㏄以上、400㏄以下が標準です。
バックのサイズ決定の要素としては、胸郭の横幅です。乳頭のレベルで乳腺の横幅を測定します。11㎝から12.5㎝が標準ですが、バッグ可動性を考慮し、0.5~1㎝程度、直径が小さめのサイズをお勧めしています。 - 2. モティババッグの形状は、日本人にはDEMIがベスト
- モティバのバッグの形状には4タイプがあります。
平坦なMINI,日本人に適したDEMI,胸の谷間にボリュームができるFULL、
メロンをくっつけたようなバストになるCORSEに分類されています。
日本人に合う釣り鐘型バストを目指すなら、DEMIが一番おすすめです。
FULLはドレスの谷間を作りたい方や、出産を経験して上胸部が陥凹している方に使用したことがありますが、丸みのあるバストになります。
使用するシリコンバッグの種類
今までに登場したシリコンバックには、材質だけではなく、バッグの表面加工、形状などで
いろいろな種類が登場しては消えていきました。現在では、モディバエルゴノミクス2が豊胸術で広く使われており、事実上スタンダードといえます。
モディバエルゴノミクスは、ラフタイプでラウンドタイプですが、バッグの種類ごとの特徴、メリット、デメリットを説明します。
1.バッグの表面タイプ
バッグ表面がすべすべしていて平たんな加工のバッグをスムースタイプ、表面がざらざらなバッグをラフタイプバッグといいます。モディババッグは、ラフタイプながらもスムースタイプに近い触感で、マッサージ不要ながら、柔らかい仕上がりになりやすいバッグといえます。
ラフタイプ | スムースタイプ | |
---|---|---|
表面加工 | 表面は凹凸なくツルツル | ざらつきがある触感 |
メリット | ラフタイプによりも柔らかい | マッサージが不要 |
デメリット | 被膜拘縮を予防するために、マッサージ必要 | 傷を大きめに作り必要がある |
被膜拘縮とは
豊胸術に使うコヒーシブシリコンバッグ周囲には、被膜という膜が形成されます。こればバッグに限らず、ペースメーカーや人工関節、手術に使う糸の周囲など、異物であれば必ずできるものです。その被膜が通常よりも厚くなるとバストが硬くなったり、バッグの変形をきたす可能性があります。
被膜拘縮の原因として、出血や感染などがありますが、バッグ表面加工が大幅に改善された結果、被膜拘縮の発生率は、昔と比べて大幅に下がっています。
2.シリコンバッグの形状
シリコンバングの形状には2種類あり、円盤型であるラウンド型、涙型であるアナトミカル型があります。アナトミカル型の方が日本人が好む釣り鐘型になりやすいという特徴がありましたが、ラウンド型に比べてバッグが硬く、体内で回転する可能性があるという欠点がありました。
現在では、アナトミカル型を製造しているメーカーが少なく、モディバのエルゴノミクス2は、座った際にアナトミカル形状に限りなく近づくことから、アナトミカル型をあえて使うメリットは少ないと考えます。
ラウンドタイプ | アナトミカル型 | |
---|---|---|
メリット | バッグが柔らかい | 釣り鐘型のバストを実現 |
デメリット | 上胸部に丸みがあるバストになる | バッグのシェル(膜)の厚みがあり、ごわごわ感あり体内でバックが回転する可能性がある |
麻酔の種類と選び方
当院では全身麻酔もしくは硬膜外麻酔で行っています。
全身麻酔は寝ている間に手術が終わりますが、術後に気管挿管が原因の喉の痛みがあったり、吸入麻酔による気分不良があります。
一方、硬膜外麻酔は、手術中に意識があり、バストチェックができる点、術後も麻酔がしばらく効いているため痛みが少なく、気分不良が少ないというメリットがあります。 意識があると怖い場合は、硬膜外麻酔に静脈麻酔を併用することが可能です。
*2024年秋現在、硬膜外麻酔に使う麻酔薬が、生産減少が原因で入手困難になっており、硬膜外麻酔を中止しています。入荷制限がなくなれば、硬膜外麻酔は再開予定です。
手術方法
乳腺下法(大胸筋膜下法)と、大胸筋下法
豊胸バッグを挿入する層には、
(1)乳腺下法(大胸筋膜下法)
(2)大胸筋下法
の2種類があります。
当院では、ほとんどの症例で1の乳腺下法で行っています。モティバは、旧タイプのコヒーシブシリコンバッグよりも柔らかく、肌さわりも滑らかなため、乳腺や皮膚が薄い患者様にも良い仕上がりが期待できます。
乳腺下法(大胸筋膜下法)
乳腺と大胸筋の間にある、薄い筋膜の間に豊胸バッグを挿入する方法です。 乳腺下法の被膜拘縮の起こりにくさと、大胸筋下法の豊胸バッグの浮き出にくさの両方のメリットがあります。

乳腺下法のメリットとしては以下が挙げられます
- 筋肉を傷つけにくいため手術中の出血が少なくダウンタイムが短い
- バックの輪郭が浮き出る事を防ぎ、なだらかで自然なバストを実現
大胸筋下法
大胸筋と小胸筋との間に豊胸バッグを挿入する方法です。乳腺や皮下脂肪が少なくてもバッグの輪郭が浮き出にくい特徴があります。

大胸筋下法のメリットとしては以下が挙げられます
- 痩せていてもバッグの輪郭が浮き出にくい
考えられるデメリット
- 術後3カ月程度、マッサージが必要
- 他の方法に比べ、痛みが強い
バッグの入れる傷はどこに作る?腋窩、乳房下縁、それぞれの特徴
バッグを体内に挿入する際には傷を作る必要があり、経路としては以下の2つがあります。
1、脇の部分にから行う、腋窩切開
2、アンダーバスト上に傷を作成する、乳房下縁切開
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1、腋窩切開
傷痕の目立ち難さという点で優れており、患者様の希望が多い手術方法です。欠点としては、脇のツッパリ感が残りやすい、止血が難しいなどがあります。
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2、乳房下縁切開
再手術や修正などで選択することが多いアプローチ方法です。手術視野を確保しやすく、拘縮した被膜の剝離や、止血がしやすいというメリットがあります。
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手術の流れ
- 1.カウンセリング
- 診察と問診をさせていただき、患者様に適した手術、バックのサイズ等を相談の上決めさせていただきます。豊胸バックは、一部サイズを除き、手術決定後に海外発注になります。受注生産になり、バッグサイズによっては、1か月以上入荷までに時間がかかる場合があります。早めの予約確定か、在庫のバックの検討をお願いしています。
- 2.麻酔
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硬膜外麻酔、もしくは全身麻酔を行っています。硬膜外麻酔の場合には、術中のミラーチェックも可能です。
*硬膜外麻酔に使う麻酔薬の製造がストップしているため、2024年秋現在、硬膜外麻酔を中止しています。薬の入荷が再開しましたら、ご連絡します。
- 3.手術
- 腋窩もしくは、乳房下縁から剥離を行い、バッグのスペースを作成します。バストサイズが大きくなりますので乳房下縁は今までよりも、下方向、外側方向に約2~3cmずつ、広くなります。
バッグが入りましたら、ベッドを座位までお越し、左右のバランス形状を確認します。
必要に応じてスペースを調整します。
出血が多い場合には、ドレーンを入れることがあります。(ドレーンは、翌日以降抜去) - 4.術後経過と検診
- ドレーンが入っている場合には、翌日検診に来ていただきます。
出血が少なくなったのを確認後、ドレーンを抜去します。
7日目検診、1か月検診、3か月検診を行います。 - 5.術後のバストの状態検査
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▼7日目
バッグを挿入した傷は、中縫いで傷を縫合するため、抜糸は必要ありません。(ドレーンを入れた場合は、ドレーンの傷の抜糸があります。)
腫れ、内出血があり、出産経験がない患者様は 皮膚が伸びておらず、張ったようなバストの硬さと、丸みがあります。▼1か月時
内出血、むくみはほとんど改善しています。傷の赤み、色素沈着があれば、レーザーやシミ取りクリームで治療していきます。バッグ周囲の被膜が完成している時期ですので、ワイヤー入りのブラジャーの着用が可能になります。▼3か月検診
バストの皮膚が十分進展し、柔らかさと綺麗な形状が完成しました。バストの知覚がかなり戻ってきていますが、人によっては、さらに数か月かかる場合があります。
シリコンバッグ豊胸の留意点
麻酔 | 全身麻酔 |
使用するバック | Motiva Ergonomics2 モティバは、新世代のラフタイプのコヒーシブシリコンバックになります。バッグ周囲の膜が柔らかく、被膜拘縮を起こしにくい表面加工がされています。 |
アプローチ | 腋窩アプローチ、乳房下縁アプローチになります。乳房下縁アプローチは再手術のほうが向いています。 |
手術後の経過・注意事項について | バストの状況で、運動再開のタイミング、ブラジャーなどの下着について指導します。傷の赤み、ツッパリ感治療を必要に応じて行います。 |
所要時間 | 90~120分程度 |
腫れ | 1週間程度 腫れ予防のために当日テーピング行います |
ドレーン | ドレーン 出血の量によっては留置する可能性あります。通常翌日抜去します |
施術の痛み | 筋肉痛のような痛みが出る可能性があります |
通院 | 7日後、1か月検診、3か月検診 |
麻酔 | 全身麻酔 *硬膜外麻酔は現在中止しています |
ダウンタイム | 腫れは2~3週間くらいあります。痛みは3日~1週間、腫れや内出血は2週間程度で 治まります。2か月くらいで皮膚が伸びてなじんできます |
飲酒 | 腫れがある程度引くまでお控えください |
シャワー・入浴 | 施術部位以外は当日可能。入浴は抜糸後から |
*年に1回はバッグの状態確認と、悪性腫瘍検診のために超音波エコーの受診をお勧めしています。(有料になります。)
施術の副作用(リスク)
胸部の張り(硬さ)・左右差・痛み・かゆみ・感染症・筋肉痛・腕の可動域の狭さ・被膜拘縮・腫れ・浮腫み・内出血・出血・血腫・大きさの物足りなさ・再手術の可能性等
血腫(ご手術後一意的に発症します)は時間の経過と共に改善されます。
豊胸バッグの入荷について
豊胸バッグの入荷に長期間かかっています。早めにカウンセリングをお勧めします。
モティバの入荷にかかる期間についてのご案内です。数年前であれば、発注後1週間以内でクリニックに届いていましたが、2024年秋頃の症例では、1か月以上届かず、手術が延期になったケースもありました。日本でよく使われるサイズが、全世界的には需要が少なく、製造が後回しにされている可能性、コロナ後のサプライチェーンの混乱が残っている可能性があります。
近い日程での手術を希望の方は、できるだけ早くカウンセリングを行って、日程を確定する、在庫のあるサイズでの豊胸を検討していただけますようおねがいします。
乳がん検診について
超音波エコーのお勧め
女性のうち、9人に一人は乳がんに罹患するというのはご存じでしょうか?乳がんは初期症状に乏しいため、気づいた時には進行していることが多く、救命が困難な癌の一つです。
豊胸術をされていると、ばれるのが嫌なので職場の健康診断を受けにくいといった話をよく聞きます。
当院では保険適応ではありませんが、豊胸バッグの状態観察に加えて、乳がん検診も行える、超音波エコーがあります。 他院で豊胸術を受けられて、乳房検診ができていない場合でも検査できますので、当院までご相談ください。
よくある質問Q&A
Q.シリコンバッグ豊胸ではどんなバッグがベスト
A.ズバリ、モディババッグです!では、お話が終わってしまうので、自分が過去に扱ってきた豊胸バックについて説明します。
美容外科に入職した25年くらい前は、バッグの素材と言えば、生理食塩水バック、CMCバック、シリコンジェルバッグが主流で、まだまだコヒーシブシリコンバッグ扱いが少なかった記憶があります。
しかし、現在では、コヒーシブシリコンバックを除いて、ほとんど使われなくなっています。どうしてでしょうか?
生理食塩水バックは安全ではありますが、破損riskが高いこと、スムースタイプのため、マッサージ、体質によってバストの柔らかさの差が大きかったためです。
CMCバッグは、フランス政府から安全性が確認できないとの理由で製造中止、シリコンジェルバックは柔らかかったものの、破損した際の安全性が問題となり、日本国内ではほとんど使われなくなってきています。
ではコヒーシブシリコンバックはどうでしょうか?コヒーシブシリコンバックの中身は、半固体のシリコンになります。
バックが破損しても中のコヒーシブシリコンは外に流れないため、シリコンジェルバッグよりもはるかに安全性の高いバッグです。瞬く間に、他の豊胸バッグを駆逐していきましたが、初期のコヒーシブシリコンバックは、現在のものと比較するとバッグの変形が残りやすく、拘縮のriskがやや高く、バッグの厚みが厚くごわごわしていました。
それに対して、モディババッグは、コヒーシブシリコンバッグの究極形であり、被膜拘縮確率が劇的に下がり、感触、やわらかさともに段違いの製品になります。
保険診療でも同社のバッグが使われるようになっており、今後ともコヒーシブシリコンバッグの主流として使われていくとおもいます。
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以前使われていたシリコンジェルバッグ
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モティバ(左)と他のコヒーシブシリコンバッグ(右)
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Q.モティババッグにはICチップ付きと無しがあると聞きました。違いはなんですか?
A.モディババッグには、ICチップ内蔵タイプと、無しのタイプがあります。ICチップは現状あまりメリットがなく、専用の機器をバストに当てることで、製品名、製造番号を読み取ることが可能です。しかしながら、バッグ自体の破損、不具合の有無がわかるわけではありません。
胸部レントゲン撮影時に映る可能性があるため、無しのタイプをお勧めしたいところですが、024年秋の時点で納期が延びてきているため、チップ無しのリクエストできません。
ご了承ください。
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モティバのチップ
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モティバのチップ有り無し
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Q.バッグのタイプに、スムースとラフがあるそうですが違いは?おすすめはどちらでしょうか?
A.ズバリ、ラフタイプのモティバがおすすめです。スムースタイプ、ラフタイプの違いは、バッグ表面の加工の違いです。
表面がすべすべなスムースタイプは、主に大胸筋下法で使われ、バッグが張り付かずに動くことで柔らかさを実現したバッグですが、マッサージが十分ではなかったり、体格、体質によって硬く、可動性が悪くなり、仕上がりが大きく変わります。
それに対してラフタイプは、基本的にマッサージ不要です。特にモティババックもラフタイプのバックですが、マッサージが不要で柔らかくなりやすいバッグになります。
スムースタイプは、現在ではほとんど目にすることはなく、豊胸バックと言えばラフタイプとなっています。
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スムースタイプ
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モティバが採用しているラフタイプ
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Q.手術後に、乳がん検診を受けることはできますか?
A.乳がん検診はマンモグラフィーが一般的ですが、検査の際バッグを破損させるリスクがあるため、シリコンバッグ豊胸術後は行えません。
代わりに、超音波エコーを使用して乳がん検診が可能です。悪性腫瘍の検査以外に、バッグの破損の有無などを併せて検査ができます。超音波エコー検査は、10分程度で終了します。
Q.大きさの左右差をバッグで調整できますか?
A.はい、可能です。
骨格や乳腺のつき方の左右差がある方は珍しくありません。実際、左右でサイズに差をつけて豊胸術を行われた方もたくさんおられます。
注意点としてはサイズが大きくなるにつれて直径も変化します。大きなバッグが入ったバストは、バッグの動きがやや悪くなる可能性があります。
また、左右で差をつける場合、シリコンバッグが到着するまでお時間がかかります。(1か月以上)
Q.バッグに破損等のリスクや寿命はありますか?
A.バッグも人工物であるため、時間経過で劣化してきたり、石灰化などの可能性が高くなります。定期的にがん検診を兼ねて、超音波エコーをお勧めします。
手術後10年過ぎて、シリコンバッグが必ず破損するわけでもなく、問題なく経過している方も多いです。定期的にバストの検診受けられることをお勧めします。
左右差のあるバストについて
胸の骨格や乳腺、脂肪の左右差があった場合、バストサイズに左右差が生じます。その左右さが大きく、目立つ場合には、左右でシリコンバックのサイズを変えることで、完成時のバストサイズの左右差を少なくすることが可能です。
症例の患者様は、半カップ程右が小さく、乳房下縁の左右差もはっきりとわかるほどでした。そのため、右360㏄ 左は295㏄のモテイバDEMIと、左右で50㏄程度の差をつけて豊胸を行っています。 3M検診の完成時には、ほぼトップバストの高さがそろっています。
注意点としては、バックサイズが大きいほど直径も大きくなるため、大きなサイズを入れた方のバストは、バッグの可動範囲が狭くなります。 そのためほどほどにしておいて、脂肪注入を後日行って修正する方法もあります。
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術前写真
右バストは半カップ程小さい、乳房下縁位置も左右差あり
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術後3ヶ月
右は360㏄、左は295㏄のモティバを使用し、左右差を軽減
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