美容整形・美容皮膚科のご相談は医療法人秀晄会 コムロ美容外科へ

シミ治療・シミレーザー治療

シミについて

シミとは

シミにはいろいろ種類があり、できる原因にもさまざまなものがあります。
シミの種類によって、治療法を使い分けなければ、かえってしみが濃くなってしまう場合もありますし、日常生活の改善や、スキンケア等で、予防や改善ができることもあります。
技量のない医師では、シミの種類の判断を間違えてしまうこともありますので、シミに治療については、長年の治療経験があるコムロ美容外科までお気軽にご相談ください。
同じ場所に、何種類ものシミが混在するときは、一撃で治療を完了させるのは困難です。
安全に様子を見ながら、何種類かの治療方法を順序だてて、あるいは、同時に行っていく必要があります。

加齢性色素斑(老人性色素斑)

加齢性色素斑(老人性色素斑)とは?

加齢性色素斑(老人性色素斑)は、40代以上によくみられるシミと一種です。日焼けをよくされている方の場合、早ければ20代後半から目立ってくる場合があります。
シミがあると老けて見られることもあるため、シミの予防をしっかり行い、できてしまったら、大きくなる前に早く治療しましょう。

加齢性色素斑の特徴
できやすい場所 顔、首 手背 (紫外線に当たりやすい場所)
色調 薄い茶色から濃い茶色
特徴 周囲の皮膚との色の境目がはっきりしている
大きさ 数ミリから数㎝まで 決まった特徴なし
治療法 シミ取りレーザー、IPL、イオン導入、シミ内服薬

加齢性色素斑のできやすいのは?

1、肌が白い方
加齢性色素斑は、中年以降(紫外線によく当たる方の場合は、20歳以降)の女性に多く見られるシミです。

色白の方で日焼けしやすい人ほど、シミができやすい傾向にあります。また20代の日焼けが原因で、30代以降にシミが突然できるケースもよくあります

 

2、親にシミが多い場合
シミの種類によっては遺伝が関係していると言われています。遺伝が関係する可能性が高いとされているシミは、例えば、そばかす(雀卵斑)や、後天性真皮メラノサイトーシス(ADM)です。ご両親にシミが多い場合は、紫外線予防を特に気を付けましょう。

 

3、生活のリズムが不規則な方
肌に加齢性色素斑ができても、肌のターンオーバーが正常な人の場合は、シミは消えて
しまします。バランスの取れた食事と、規則正しい睡眠習慣を維持しましょう。

紫外線によく当たる人、老人に加齢性色素斑がおおいのはなぜ?

紫外線に浴びると、肌がダメージを受けるため、体を守るためにメラニン色素が増殖します。
メラニン色素とは、シミだけではなく、あざや、ほくろの原因になる黒色色素であり、多くは加齢性色素斑になるのです。 

通常は、肌のターンオーバーと呼ばれる代謝によって、深いところにあったメラニンが皮膚の表皮層まで持ち上がり排出されます。メラニンの産生が多いつまり、紫外線の被ばくが多かったり、老化によってターンオーバーが遅くなると加齢性色素斑が目立つようになるのです。

加齢性色素斑の予防は?

紫外線予防
加齢性色素斑の一番の原因となる紫外線予防が一番大事です。
夏でも長袖の服を着る、外出の際は日焼け止めを使用するは皆さんされていると思います。
最近では、冬でも紫外線が強くなっていますので、1年を通して外出される際は紫外線予防を心がけましょう。

加齢性色素斑の治療法

加齢性色素斑の場合、色が濃い場合は、トライビームプレミアムがお勧めです。
だいたいのしみは、1回の照射で消えますが、深いしみの場合は2回以上照射が必要な場合があります。
シミ内服は、ビタミンC,ビタミンE,グルタチオン、トラネキサム酸をセットにした内服薬です。加齢性色素斑だけでなく、肝斑の予防改善効果もあります。

治療方法

QスイッチYAGレーザー(トライビーム)、フォトフェイシャル(IPL)、イオン導入、電気分解法(脂漏性角化症)

などがあります。

肝斑

肝斑とは

肝斑は、頬骨、目尻、額、口唇周囲に、左右対称性に出るといった特徴を持つシミです
30歳~40歳の女性によく見られますが、20歳代でもピルを内服している場合には肝斑ができやすくなります。

妊娠や、ピル、生理によって症状が変化することから、卵胞ホルモン、黄体ホルモンとの関連性が指摘されていますが、肝斑発症のメカニズムははっきりとはしていません。
それ以外にも、過剰な皮膚のマッサージ、不規則な生活(睡眠不足)、ストレスなども原因になるといわれています。

肝斑の外観上の特徴として、肝斑はくすみのような色調で地図のような形になることが多いのですが、黒い点状のシミとして現れたり、日焼けのシミが混じったり判断が難しい場合があります。
医師の診察を受けていただくことをお勧めします。

肝斑治療の歴史

シミ取りの治療としてレーザー機器が開発されてから、肝斑にも使えないか長年研究されてきましたが、レーザーを肝斑に照射すると、かえって濃くなることが多く、長い間トラネキサム酸を使った内服治療が行われてきました。しかしながら、内服治療では、色が薄くなっても、綺麗に消えるのは難しく長期間の連続服用はできないことから、画期的な治療法にはなりえませんでした。
ここ最近で、レーザートーニングといわれる、肝斑に対する新しいレーザー照射法が確立し、大きな効果が出ています。
コムロ美容外科では、より安全に効果を実感していただくために、美容皮膚科治療、美容内科治療をコンビネーションさせた治療法を提案させていただきます。

肝斑チェック

以下のような特徴がある場合は肝斑の可能性があります

  • 両頬に対称性にシミができてきた
  • シミが地図のようにつながっていて、色調がぼんやりしている
  • シミの原因となるような、日焼けを普段からしていない
  • 女性である
  • 妊娠歴があったり、ピルを内服中である
  • 仕事や日常生活で、ストレスを感じている

肝斑の治療方法

内服療法、シミ内服治療薬、レーザー治療、QYAGレーザー(トライビーム)

従来は治療の難しかった肝斑治療も、レーザートーニングといわれる新しいレーザー照射法で治療することができるようになりました。コムロ美容外科では、肝斑治療にはQYAGレーザー TRIBEAM (トライビーム)を使ったレーザートーニングをお勧めしています。
効果をより出すには、イオン導入、美白注射、内服治療との併用がお勧めです。

そばかす(雀卵斑)

そばかすとは

そばかすは、正式名、雀卵斑(じゃくらんはん)いう名前のしみで、直径2~3㎜程度の茶色の小さなシミがお顔を中心にたくさんできます。多くは思春期前後からあらわれ、大人になってからも残るシミです。

そばかすは色素細胞(メラノサイト)の異常でできるシミです。紫外線などの刺激で色素細胞からメラニンが過剰に分泌され、表皮に蓄積することによってそばかすが発生します。
数多くの米粒大の褐色のシミが、左右の頬に対称に出ます。主な原因としては遺伝的要因ですが、紫外線の影響で多くなることがあります。

そばかす(雀卵斑)の特徴

そばかすとは、子供の時からできる茶色の小さなシミが両頬、鼻、目元を中心に左右対称にできることの多いシミです。そばかすができる原因としては遺伝的な先天性の要因と紫外線などの後天性の要因とがあります。 
先天性の場合、家族内発症が多く、色素細胞を刺激するホルモン生成に関わる“メラノコルチン1受容体(MC1R:melanocortin1 receptor)“という遺伝子が発症に関与しているといわれています。
幸いにも、いずれのそばかすもレーザーやフォトフェイシャルなどの治療によく反応します。
しかし、一度薄くなっても再発しやすいのがそばかすの特徴であり、そばかすができにくくなる中年くらいまでは、紫外線予防と、しみ治療を継続する必要があります。

治療後は、効果を長持ちさせるために、日焼け止めをしっかり行いましょう。

そばかすの治療方法

QスイッチYAGレーザー(トライビームプレミアム)

 YAGレーザー(トライビーム)はシミの治療に対して劇的な効果があり、1回照射するだけでほぼ根治が可能です。注意点としては、シミ治療後に保護テープを上から貼り付けるため、レーザー照射部位が多いとテープの張替えなどの手間が増えます。

照射範囲が狭い場合、できるだけ早く治療したい場合、お勧めの治療です。

 

フォトフェイシャル(セレックV)

次に、IPL治療(セレックV)です。IPL治療は、広範囲の光波長を照射してシミやそばかすの治療を行います。
ハンドピース先端にはクーリングチップがついており、皮膚表面をクーリングしながら、メラニン色素や毛細血管に光を照射してターンオーバーを促します。
肌の再生ターンオーバーが促されることでそばかすの改善が期待できます。

また、毛細血管拡張症などの赤み治療にも効果を発揮します。

施術時間は30分程度で、痛みやダウンタイムが少なく、施術後にはメイクも通常通りしていただけます。

注意点としては、反応部位がかさぶた形成のためやや色が濃くなること、紫外線対策と保湿は十分に行ってください。
より効果を実感していただくためには、3〜4週間に1回の間隔で5回程度受けていただくことがおすすめです!

 

反面、イオン導入や、レーザートーニングではそばかすの改善効果はあまり期待できません。

治療後のアフターケア

治療後の肌は、紫外線に敏感な状態になります。短時間の外出の際にもキチンと日焼け止めを使ってUVケアを行いましょう。冬季は、肌が乾燥するとバリヤー機能が失われる結果、そばかすが再発しやすくなります。保湿はしっかりと行ってください。

炎症性色素沈着

ニキビ跡、虫さされ跡、傷跡や、やけどの跡にできる黒っぽいしみで、炎症性色素沈着と言います。炎症性色素沈着は、基本的には炎症が治まれば消えていくので、紫外線予防を心がけ、しみをいじらないようにすれば治療は不要です。

身近な炎症性色素沈着の例とは、日焼けがあげられます。夏の海で日焼けをすると、最初は真っ赤になりますが、2週間くらいすると日焼けした肌が黒くなります。そして、冬ごろになると肌の色はだんだんと薄くなり、もとにもどっていきます。

しかしながら、早期に治療した方が良い炎症性色素沈着もあります。

ニキビ跡の赤黒い色素沈着や、1年以上たっても消えない炎症性色素沈着などが挙げられます。

治療法は、1.イオン導入(炎症が残っている早期がおすすめ)、2.ジェネシス(ヤグレーザー)数回の治療が必要、3.ハイドロキノン療法がお勧めですが、炎症性色素沈着の状態によっては、QルビーレーザーやIPLの併用を勧める場合もあります。

当院でよく見かける炎症性色素沈着は、しみとりレーザー後の色素沈着や、ケロイドの色素沈着などがあります。またハイドロキノン療法で変化が少ない場合は、さらに効果の高い、トレチノイン・ハイドロキノン療法をお勧めします。

加齢性色素斑など、しみに対してレーザー治療を行った後にも、炎症性色素沈着が出ることがあります。レーザー治療後、かさぶたが取れた後しみが取れたように見えたが、そのあと再度しみが出てきた、といった場合は炎症性色素沈着の可能性が高いです。

レーザー治療を受けられる方には、ハイドロキノン軟膏の同時購入をお勧めしています。(5g 880)

治療方法

イオン導入、ハイドロキノン、トレチノイン療法、ジェネシス、シミ光治療(IPL)

などがあります。

ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)

ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)とは

ADM(Acquired Dermal Melanocytosis)とは、後天性真皮メラノサイトーシスというあざの一種です。皮膚の深い部分(真皮層)に現れるあざの一種です。

大きさ数ミリの茶色、青紫色の斑点は頬のあたりに左右対称に出ることが多いと言われています。 加齢性色素斑と比べて皮膚の深い層にできるため、正常な皮膚との色の境目がはっきりしていないことが多く、肝斑のように地図のように大きくつながることはありません。 20代前半から30代の女性にできることが多く、アジア人に多い皮膚疾患です。

ADM後天性真皮メラノサイトーシスの特徴

できやすい場所 頬 おでこ、瞼、鼻 左右対称
色調 茶色、茶褐色、青紫色 真皮層にあるため、くすんでいる
特徴 数ミリの色素斑が点在 アジア人に多い
治療法 シミ取りレーザー *IPL,トーニングは効果ありません

ADMほかのシミとの違い

シミの原因とされるメラニンを産生するメラノサイトは通常、表皮に存在していて、紫外線、外傷、やけどや、ホルモンの影響で活性化し、作られた大量のメラニンが排出されずに色素沈着を起こしてできるのが、加齢性色素斑や、そばかす、肝斑です。
 これに対して、ADMは表皮よりもさらに深い場所にある真皮のメラノサイトが影響します。通常、表皮にしか存在しないはずのメラノサイトが何らかの理由で真皮に入り込んでしまい、活性化しメラニンを産生することがあります。その結果できるシミがADMです。

ADMの治療の問題点

ほかのシミは表皮層に存在する一方で、ADMは真皮層に存在するため、通常のシミ治療では効果がありません。深い層に届く波長を選択し、パワーの強いレーザーが必要です。そのため、当院ではQスイッチYAGレーザーのトライビームを使用しています。

また、ADMは、ほかの種類のシミと混在していることは多く、その中でも注意する必要があるのが肝斑です。肝斑とADMは、真皮層に存在しますが、肝斑は炎症に敏感で、ADM治療に使う強いパワーだと、肝斑が悪化する場合があります。
肝斑とADMが混在している場合には、まず肝斑の治療を優先することをお勧めしています。レーザートーニングで肝斑治療をまず行い薄くなってからであれば、ADMのレーザー治療をより効果的に行うことが可能です。

治療方法

当院のADM治療では、シミの状態を見ながら3ヶ月以上の間隔をあけて合計で3~5回程度、QスイッチYAGレーザーを照射します。
他のシミにくらべて治療にかかる期間が長く、しかも照射直後から数ヶ月間、色素が濃くなっていく期間があります。

当院のADMの治療では、QスイッチYAGレーザーを使用します。痛みがやや強いので、痛み止めクリームをお勧めしています。

シミ治療の知識

レーザーでしみがとれる理由

レーザーのメリットは、しみの種類によっては1回の照射だけできれいに取れ即効性がある点があります。
レーザーには多くの種類があり、レーザーの波長によって、反応する色はかわります。しみの治療に使われるQルビーレーザーは、黒色、茶色、青色に選択的に吸収されます。しみの原因となるメラニンにレーザーを照射すると、メラニンが燃焼し灰になりますが、しみのない周囲の肌には影響を与えません。灰になったメラニンは、マクロファージが分解してしまい、しみが取れていきます。
レーザー治療の効果があるしみ、あざ
老人性色素斑(加齢性色素斑)、雀卵斑、後天性メラノサイトーシス、大田母斑、扁平母斑

よくある質問

シミ取りレーザーについてのQ&A 美容医療の口コミ広場のご質問に院長が回答した内容です。

Q.スイッチYAGレーザーの施術日に水ぶくれができました。
様子を見ていれば自然に治まりますか?病院に行ったほうがいいですか?

A.レーザー後の水疱は時々あります。万が一自分で処置をするなら、ライターで熱した安全ピンで水疱に穴をあけて、リンパ液を抜いてあげましょう。そのとき皮膚を破らないようにしてください。
水疱部の皮膚が癒着するまでは、創部をこすらないようにしましょう。
上記の処置はクリニックでも行っていますし、色素沈着を予防することにもなります。

Q.シミ取りレーザー後の不安。なぜシミが深いと黒くなるのでしょうか?イッチルビーレーザーを一カ月前ほどに受けました。
診察時にシミと思っていたものがアザだと言われとてもシミが深いので4、5回しないと薄くならないと言われ初回施術してもらいましたが、カサブタがとれた後から濃いシミが目立ち一カ月を過ぎましたが前にあったシミより赤黒いシミになり凄く目立ちます。
一カ月後の診察で前より濃くなったことを伝え一時的な色素沈着で少しは薄くなるのかと尋ねるとあなたのはシミは深いから今はそれ以上薄くならないと言われました。
なぜ、シミが深いと黒くなるのでしょうか?一時的なものではないのでしょうか?
とても不安でしょうがありません。なにかわかる事があればお教えください。宜しくお願い致します。

A.老人性色素斑のような浅いシミにしか効果がありませんでした。現在ではQスイッチYAGレーザーに替わり、深いシミやアザ、刺青にも十分な効果が出ています。
今の浅黒いシミは、炎症性色素沈着では無いでしょうか?Qスイッチルビーレーザーでは、炎症性色素沈着の治療は難しいと思います。炎症性色素沈着、取りきれていないアザについては、QスイッチYAGレーザーをおいているクリニックに行かれたほうがいいと思います。

ハイドロキノン軟膏による治療

ハイドロキノンはシミの原因となるメラニンを作るチロシナーゼの働きを弱め、さらにメラニン色素を作る細胞(メラノサイト)の活動を停止させ、減少させていく働きがあります。これによって、しみの予防効果と、また直接メラニンに働きかけて色を薄くする「漂白作用」を持つともいわれています。

最近では化粧品(医薬部外品)で「ハイドロキノン入り」も出ていますが、ハイドロキノンの濃度に制限があり1%~2%止まりですので、劇的な効果は望めません。その点、病院処方の場合には、濃度を5%程度まで上げることができ高い効果が望めます。
化粧品に良く含まれているコウジ酸や、アスコルビン酸と比べて、数十倍の美白効果があるとされています。効果の高いハイドロキノンですが、使用に際し注意が必要な点もあります。ハイドロキノンのアレルギーの可能性は非常に低いのですが、赤みなどの肌荒れがおこる可能性があります。もし肌荒れがおこった場合は数日使用を中断していただき、肌あれが改善すれば使用を再開することができます。

もう1点は、ハイドロキノンは肌の浸透性が非常に悪く、表皮より深い真皮層には届かないため、ハイドロキノン軟膏は、レーザー治療の完全な代替え治療にはならないのです。他の注意点としては、妊娠中の方には使えません。

ハイドロキノンの作用

ハイドロキノンとは、メラニン生成の原因となる「チロシナーゼ」という酵素の活動を抑える成分です。しみ・色素沈着などに強い効果があります。
また、皮脂腺の働き・皮脂の分泌を抑えられるため、ニキビ改善にも有効です。一般的な美白化粧品に使用される美白成分のコウジ酸などと比べて、数十倍の効能があるといわれています。

使用方法

しみとりレーザー後の炎症性色素沈着の治療に使う場合には、テープ除去後からスタートしてください。
夜寝る前に、化粧水をつけた後、ハイドロキノン軟膏を綿棒で塗ってください。朝起きられましたら、洗顔を行っていただき、ハイドロキノン軟膏をすべて洗い流してください。1日中ハイドロキノン軟膏をつけっぱなしだと、肌荒れが起きる場合があります。
もし肌荒れが起きた場合は、使用を一時中断してください。

注意点

開封後は、冷蔵庫に保管してください。室温中に放置していると、ハイドロキノン軟膏が黒く変色することがあります。

トレチノイン+ハイドロキノン療法

自宅できるシミ治療 トレチノイン・ハイドロキノン療法

トレチノインゲル(ビタミンA誘導体)は、肌のターンオーバー(生まれ変わり、再生)を促進し、ハイドロキノンゲルはで肌の表層に上がってきたメラニンを漂白する、作用の異なる2つの塗り薬を併用するクリニック専用の塗るしみの治療薬です。

表皮の細胞は、表皮の一番深い基底層で生まれてから、徐々に表面に押し上げられてきて、やがて角質になり、最後は垢となって脱落していきます。大多数のしみは基底層付近にあり、ハイドロキノンを含め他の美白剤は、メラニンが新たにできなくするような効果があっても、メラニンを外に押し出す効果はありませんでした。

それに対して登場したのが、トレチノイン・ハイドロキノン療法です。トレチノインはビタミンAの誘導体で、表皮のターンオーバー(再生)の促進、表皮角化細胞増殖促進作用を示し、表皮メラニンの排出を促進する作用があります。

トレチノインを使う際に、ハイドロキノンも併せて使うことにより、表皮のターンオーバー促進による炎症がおきる炎症性色素沈着の再発を予防する効果があります。そうすると、結果的に、表皮は、メラニン色素の少ない新しい皮膚に置き換えられることになります。
シミやくすみ・ニキビや毛穴の開きなど、多岐にわたるお肌の治療において欠かせない治療法です。

こんな症状の改善に効果があります

  • 肝斑
  • 乳輪の漂白
  • にきび
  • 炎症性色素沈着

※老人性色素斑、脂漏性角化症などは、レーザー等、他の治療法を選んだほうが、簡単で治療効果が高いです。

コムロ美容外科のこだわり

東京大学附属病院製剤部よりお取り寄せ

トレチノンは効果が高い反面、調剤や、濃度の管理に細心の注意が必要です。当院では、東京大学附属病院薬剤部(東京製剤)と提携し、薬剤の提供をうけています。

東京大学の吉村先生の治療方法に準じていますが、 こちらのページも参照ください。

トレチノイン(レチノイン酸)療法-東京大学-

良好な効果を出すために、丁寧な指導行います。

トレチノン、ハイドロキノンの効果をしっかりと出しつつ、副作用を防ぐには、適切な使用方法と、知識が必要です。当院では、トレチノン ハイドロキノンを処方するだけではなく、使用方法を説明させていただきます。

トレチノインの作用

角質をはがす
肌や日々新陳代謝によって新しい皮膚が生まれ、古い皮膚は角質として脱落していきます。トレチノインは、肌の新陳代謝(ターンオーバー)を促し、皮膚の真皮層に存在するメラニンを肌の表層に押し出します。
表皮の細胞をどんどん分裂・増殖させ皮膚の再生を促す
トレチノインには肌のターンオーバーを促進する効果があります。
皮脂腺の働きを抑え、皮脂の分泌を抑制します。
皮脂腺の働きを抑えるため、ニキビの原因となるアクネ菌の増殖を抑えるこうかがあります。ニキビの症状改善効果が期待できます。
真皮でもコラーゲンの分泌を高め、長期的に皮膚の張り、小じわの改善をもたらします。
肌のターンオーバーを促進し、ヒアルロン酸などの粘液性物質の分泌を高めるため、 肌の潤いができ、皮膚をみずみずしくします。

トレチノイン+ハイドロキノン療法の原理

皮膚は体のほかの細胞同様に新陳代謝によって生まれ変わっていて、真皮の深い層、基底層で皮膚細胞がつくられ、4週間のターンオーバーの期間で表皮まで上がってきて、垢として脱落します。
ターンオーバーとともにメラニンは浅い層に上がってきますが、トレチノインはそのターンオーバーの期間を2週間程度まで短縮する効果があります。
表層まで上がってきたメラニンをハイドロキノンで薄くするのが、トレチノイン・ハイドロキノンの原理です。ハイドロキノンは油性のため、肌への浸透性が悪く、真皮層のシミには効果を発揮できません。トレチノインと組み合わせることで、真皮層に存在する肝斑や炎症性色素沈着への効果を発揮します。

患者様の肌質によって反応の程度が異なるため、血がうっすらとにじんだり、ひりひり感のような、皮膚の刺激症状が強い場合には、トレチノインを1週間休薬します。

トレチノイン・ハイドロキノンの使用方法

  1. 1.洗顔し、ビタミンCローションをお顔に塗ります。
  2. 2.トレチノインゲルを、綿棒を使ってはみ出さないように患部に塗り、乾かします。
  3. 3.ハイドロキノン軟膏をトレチノインよりも広目に塗ります。
  4. 4.朝は、必ず日焼け止めを使います。

使用上の注意点

  1. 1. 薬は必ず、蓋をしめ、冷蔵庫にて保管してください。:冷凍してはいけません。
  2. 2.使用中皮膚がポロポロ剥けてくることがあります。血が滲んだりするような場合には、医師にご相談ください。
  3. 3.治療期間は2カ月になります。
  4. 4.トレチノイン治療中は経過をみる必要があるので、2週間おきの検診をさせていただきます。
  5. 5.トレチノインは、妊娠中の方には使えません。
  6. 6.飲むニキビ治療薬のアクネトレント(イソトレチノイン)との同時使用はできません。

 

費用

トレチノイン5g、ハイドロキノン5g 要併用セット料金12,650円

*必要に応じて東京大学薬剤部(東京調剤)に発注しますので、お渡しまでに1週間程度かかります。

 

発赤や落屑(肌表面がカサカサになる)が生じますが、治療効果が出ている証拠です。
継続することにより、新陳代謝が促進され、色調改善、肌質改善されますのでご安心下さい。