二重全切開法(上眼瞼切開法)
全切開法(上眼瞼切開法)とはどんな方法?
全切開法とは、二重のライン全体に切開を行い、たるみを切除したい、目頭から目じりまでラインのくせ付けを行う二重手術です。
埋没法や部分切開法では綺麗な二重ができにくい方、瞼全体の厚みがある、たるみが多い、眼瞼下垂症状がある方が適応になります。 部分切開法を含めた切開法では、二重の癖付け目的に二重ライン周囲の皮下脂肪を切除することで、挙筋腱膜と皮膚との間に癒着が起こりやすくします。 MCと同様に眼窩脂肪の切除が可能で、他に眼瞼下垂の修正が可能です。
全切開法はこういった方に向いています
- 埋没法で癖がつきにくい方、何回も取れてしまう方
- まぶたのたるみを取りたい方
- 眼瞼下垂症状があったり、眼窩脂肪が多い方
- まぶた全体が腫れぼったい方
全切開法の特徴とは?
二重の癖つけを妨げる二重ライン周囲の脂肪をすべて切除
併せてさかさまつ毛、眼瞼下垂修正も可能
全切開法は、二重の癖の癒着を妨げる皮下脂肪を目頭から目じりまで切除することで皮膚と挙筋腱膜の間に癒着をつくり、強力な二重の癖をつくります。二重ライン全体にメスが入り癖をつけるため、しっかりとしたとしたラインの作成が可能です。 たるみ切除は若い方でもおこなうことがあります。
全切開法と併せて行うことの多い処置
全切開法は、二重ライン全体を切開し、皮下組織を切除して二重ライン全体の癖付けを行う手術です。脂肪取り 眼窩脂肪以外にROOF脂肪切除も可能です。
全切開法では、腫れぼったさの改善目的に眼窩脂肪を切除することが可能です。通常、目尻側の眼窩脂肪を切除しますが、腫れぼったさが著しい場合には、ROOF脂肪と呼ばれる、皮下脂肪切除します。***ROOF脂肪切除は、全切開法のみ。
さかさまつ毛修正
さかさまつ毛とは、まつ毛の生え際にたるみがかぶさることで、目の開きが悪くなったり、眠たそうな印象になることを指します。 原因としては、二重幅が広い、かぶれが原因で皮膚が伸びたなどがあります。逆さまつ毛を修正しないまま手術を行った場合、ハム目になることが多いため、二重ライン下の余剰皮膚を切除することで治療します。*逆さまつ毛修正は全切開法のみ
眼瞼下垂修正 挙筋腱膜前転術
眼瞼下垂とは、瞼を開ける眼瞼挙筋の動きが瞼板にうまく伝わらず、目の開きが悪くなる症状を指します。 原因としては、コンタクトレンズ使用、加齢などがあります。ほとんどが瞼板からの挙筋腱膜の脱臼が原因であり、挙筋腱膜前転術と呼ばれる、挙筋の再固定を行うことで改善します。 *挙筋腱膜前転術は、全切開法以外の小切開法、中切開法でも可能です。
他の二重手術との違い
部分切開法 切開の横幅が10~15㎜程度で二重ライン一部のみ切開し癖付けを行うのが、小切開法や中切開法です。傷が小さくなる分、全切開法よりもダウンタイムは短くなります。
埋没法よりもしっかりとした緩みにくいライン作成が可能ですが、たるみ切除は行えません。 それ以外の、埋没糸抜去、脱脂(脂肪取り)、眼瞼下垂修正は可能です。 特に目頭側、目尻側のたるみ切除の必要がなく、腫れぼったくない方が良い適応です。
上眼瞼リフト(眉下切開) 上眼瞼リフトの一番の特徴は、たるみが切除できること、全切開法と比べて腫れが少なく済むのが特徴です。
デメリットとしては、二重ラインを別途作成する必要があること、脱脂、眼瞼下垂修正、埋没糸抜去ができません。 眉下を切るため、眉が濃い目の方が上眼瞼リフトの適応になります。
全切開法の手術の流れ
- 1. カウンセリング
- まずカウンセリングにて、患者様の希望をお聞きして最適な手術方法をご提案します。
- 2.デザイン
- ブジーを瞼に当てて二重のシミュレーションを行います。末広型、平行型などの二重の形をリクエストしていただくことは可能ですが、できるだけまつ毛が跳ね上がる、欲張らない二重幅がおすすめです。
続いてたるみ切除の有無、たるみ切除幅をデザインします。若い方でも、皮膚のかぶれなどでたるみがあれば、切除を行います。
二重幅が広いと平行型に近づきますが、瞼が腫れぼったくなり、狭いと末広型になる代わりに、まつ毛が跳ね上がり、ぱっちり二重になります。 - 3.麻酔
- 消毒のあと、瞼の表側に局所麻酔を行います。麻酔が効いている間、手術中の痛みは基本的にありません。静脈麻酔等も可能ですが、眼瞼下垂修正を一緒に行う場合、術中にミラーチェックが必要なため、使える麻酔は局所麻酔のみとなります。
- 4.手術
- デザインにそって、二重ラインを目頭から目じりまで切開します。二重の癒着をつくるため、切開線からまつ毛側の皮下組織を切除します。デザインの通り二重のラインが出るか目を開閉してもらい、切除すべき皮膚のたるみが無いか確認します。必要に応じて皮下組織、たるみを追加切除します。眼瞼下垂の修正、脱脂も必要に応じて行います。傷は、吸収性のPDSで中縫いを行い、無色透明なナイロン糸で傷を縫合します。
- 5.術後説明とクーリング
- 術後のアフターケアを看護師から説明します。腫れを抑えるためにリカバリールームにて、瞼をクーリングしてから帰宅していただきます。抜糸は5日から7日後、1か月検診、3か月検診をおこないます。
手術時間 | 120分程度、日帰りでの手術です |
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手術費用 | 330,000円 他の手術費用一覧はこちら |
備考 |
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<施術のリスク:>左右の二重幅のバランスが希望と異なる。食い込み。ラインの乱れ。等が生じる。腫れ。内出血。まつ毛の外反。瞼が閉じ辛い。瞼の開きが悪い。切開箇所にミリウムが出来る。ラインの色素沈着なども生じる場合があります。
症例写真
症例写真はこちらから |
全切開 上眼瞼切開法・挙筋短縮の手術をお受けになられた方へ
腫れについて
手術直後は、麻酔液や術後の炎症により多少の腫れが生じます。このため、二重の幅がイメージより広かったり、多少左右の幅が違ったりと不自然に感じることがあります。個人差はありますが最終的な仕上がりは3ヶ月位となります。腫れを引かす目的でステロイド注射を提案させていただいています。
内出血について
稀に瞼の上下に内出血がでる場合がありますが、ほぼ1週間~2週間で徐々に吸収されていきます。
色素沈着について
切開部に1~2ヶ月程度色素沈着が一時的に起こる場合がありますが、時間の経過とともに薄くなっていきます。手術後3~6ヶ月は紫外線予防をして下さい。
違和感について
手術後から目がゴロゴロするような感じや、奥で引っ張られているような違和感が出ることがありますが、徐々に引いていきますので心配ありません。また、挙筋短縮をされた方は目の開閉がしにくい場合がありますが、そちらも徐々に引いていきます。
手術後のクーリングについて
腫れを早く引かせる為アイスノンベルト等で冷やして下さい。又、就寝時は頭を少し高くしてお休み下さい。
消毒について
お渡しした消毒液は綿棒に浸して朝・晩軽く瞼の糸がついている部分の消毒を抜糸するまで行って下さい。又、茶色のテープを貼ってある場合はその上から消毒を行って下さい。テープは腫れ防止目的ですので術後3日後以降は剥がしていただいても大丈夫です。
検診について
定期検診は1週間後、1ヶ月後、3ヶ月後です。※1週間後に抜糸です。
ライン消失について
手術後1年以内に、二重の幅が戻った場合は左右各1回のみ無料で再手術を行います。別途お薬代は頂きます。但し、1年以降の場合は再度正規料金が必要となります。ラインの修正に関しても、別途料金は必要となります。
オペ後の注意事項について
洗顔 | シャワー浴 | 入浴 | メイク | アイメイク | コンタクト | |
当日から | 〇 ※1 | 〇 | × | 〇 | × | × |
翌日から | 〇 | 〇 | × | 〇 | × | × |
抜糸後から | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 ※2 |
※1:瞼の周囲はごしごしこすらないようにして頂き、 石鹸分が残らないよう洗い流して下さい。
※2:装着時違和感がある場合は手術後1ヶ月位避けて下さい。(医師の指示を優先して下さい)
手術後、飲酒をされますと腫れが強くでる場合がありますので1週間位は控えて下さい。