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子供の逆さまつ毛改善(二重埋没法)

子供の逆さまつ毛改善(二重埋没法)

コムロ美容外科ではお子様(幼児・小児)の逆さまつ毛改善を日帰り全身麻酔を使用し埋没法で行っております。

逆さまつ毛とは?

幼児や小児の上瞼驗の逆まつげの原因としては、主に下記の2症状があります。

◆眼瞼(がんけん)内反症

瞼縁が眼球側に向かい、まつげあるいは瞼縁の皮膚が角膜を刺激している状態

◆睫毛(まつげ)内反症

睫毛が眼球に向かって伸び、角膜を刺激している状態

内反症はお子様の瞼の成長に伴い小学校に入学する頃までには改善することが多いと言われ、点眼等で経過観察するのが一般的です。
しかしながら、逆まつげの角膜刺激症状が強い場合には、比較的早期に手術となるのですが、
幼児、小児の逆まつげ手術を全身麻酔で行っている施設は少なく、入院が必要になってしまうのが現状です。
当院では、幼児の逆さまつ毛や一重の改善目的に、日帰りで出来る全身麻酔での埋没法での治療を開始しました。

幼児、小児への二重埋没法の安全性について

小児への手術は、その後の体の成長に影響を与えることを考え、手術を行うメリットがデメリットを上回る場合のみ行うとされています。
その点、埋没法はまぶたの成長に影響を与える事はほとんどなく、安全な手術といえます。

他の逆まつげ治療との違い(子供の逆さまつ毛改善を埋没法で行うメリットについて)

一般的な、幼児、小児の逆まつげ手術は、全切開法を用いて行います。
その場合の全切開法は、あくまで逆まつ毛改善目的のため、二重の幅は手術を行うドクターの判断となり、二重幅のラインがしっかりと残らない場合もあります。

埋没法で行った場合は、限界はありますが二重幅はある程度、希望のラインを選ぶことが出来ます。

小さなお子様にも麻酔科医の院長が最適な麻酔方法で痛みを軽減します。

全身麻酔について

院長が県立こども病院に勤めていた頃、幼児に対しての逆まつげ手術の全身麻酔の際には気管挿管で行っていました。その場合、必ず筋弛緩薬や鎮痛薬を使うため、術後の呼吸抑制などの合併症の可能性を考慮してすべての症例で入院させていました。
それに対して当院の行うお子様への埋没法の際の全身麻酔では、挿管チューブの代わりにラリンジアルマスクという特殊な器具を使用します。

◆ラリンジアルマスクを使った全身麻酔の特徴

ラリンジアルマスク

筋弛緩薬を使わずにガス麻酔薬のみで全身麻酔を行うことができるため、麻酔を切ったあと覚醒が早く短い時間での日帰り手術を行うことが出来ます。

ラリンジアルマスクのメリット

全身麻酔中の状態
全身麻酔中の状態
  • 筋弛緩薬などの注射薬を使わず麻酔をかけるため、必ずしも点滴ルートを確保する必要が無い
  • ガス麻酔薬だけを使うため、麻酔から覚めるのが早い
  • 気管挿管と違い、喉の痛みが少ない

ラリンジアルマスクのデメリット

  • 誤嚥を防ぐため、麻酔前の絶食が重要
  • ラリンジアルマスクのチューブが太いため、顔面の手術の際、邪魔になることがある
  • 長時間の手術や麻酔の場合、覚醒が遅くなる場合がある

気管挿管のメリット

  • 安定した呼吸管理と長時間の麻酔が可能
  • チューブが細いため、顔面の手術(顎削りなど)の際、邪魔になりにくい

気管挿管のデメリット

  • 注射薬を必ず使用するため、点滴を必ず行う必要がある。
  • 薬の影響を考慮し入院の必要がある。

幼児、小児への埋没法の手術を行う際の注意点
埋没法は、全切開法と比べると二重の癖がとれやすいというデメリットがあります。
成人に比べ、幼児、小児は、上眼瞼が厚く皮膚のたるみが少ないため、くせがつきにくく広い二重を作るのは困難です。そのため幼児、小児の場合、二重のクセ付けの良さを優先し、成人に比べるとやや狭め、4~5mm幅程度の末広型の狭めの二重をオススメしています。

コムロ美容外科 幼児、小児の埋没法の際の全身麻酔の特徴

全身麻酔
  1. 筋弛緩薬や強力な鎮痛薬など、呼吸抑制の副作用がある薬は基本的に使わないため、日帰り手術で行います。
  2. 基本的にガス麻酔で全身麻酔を行うため、点滴注射を行う必要がありません。
    (注射が必要な場合には、挿管後に点滴ルートを確保する場合があります。)
  3. 小さなお子様を対象に行うため、希望すれば保護者の手術の際の立会を行っています。(原則的に保護者の方一名のみ。)
  4. 生体監視モニターにて、呼吸状態や血圧をモニターしながら行うため安全です。

小児に対する全身麻酔、局所麻酔の影響は?

全身麻酔はいまだにどのような仕組みで脳神経に作用し、麻酔の効果は発揮するか、詳しい仕組みについては解明されていません。そして小児や子供の脳に対してのどういった影響を与えるか結論は出ていません。
そういった中、2016年に医学系論文誌「Lancet」に全身麻酔の手術を受けた乳児の成長時における発達の度合いについての論文が発表されました。
それによれば、生後60週未満時に1時間未満の全身麻酔を行い、その幼児が2歳になった時点で発達に悪影響があったかの統計学的な調査がされましたが、特に異常は見つかりませんでした。
少なくとも20分程度で終了する、ふたえ、逆さまつ毛手術に関しては、全身麻酔の悪影響はないといえそうです。

子供の逆さまつ毛改善 二重埋没法手術の流れ

1. 診察、カウンセリング
現在のまぶたや逆まつげの状態、希望の二重幅を確認します。幼児の場合、本人の意思確認ができないため、保護者と相談の上、二重の幅を決定します。
逆まつげが重症の場合には、二重ができても、逆まつげが十分に改善しない場合があります。
2. 麻酔
  1. 緩徐導入と言って、マスクから吸入麻酔をお子様に吸ってもらい全身麻酔をかけていきます。吸入麻酔薬には独特の化学薬品の匂いがありますが、数分で寝てしまいます。
  2. ラリンジアルマスクを口から挿入します。筋弛緩薬は使わないため自発呼吸が残っていますが、本人の意識はなく痛みを感じることはありません。麻酔中は、体内酸素濃度モニターや、呼吸モニターを使用し、異常がないか常時監視しています。
3. 手術
成人の埋没法と同じで、局所麻酔も併用し手術を行います。
手術時間は左右両目で20分程度です。局所麻酔を使うため、術後痛はほとんどありません。
4. 抜管
手術が終わる数分前からガス麻酔の量を減らしていき、手術終了後5分位で目を覚ましますが、その直前にラリンゲルマスクを抜去します。
5. リカバリールーム
麻酔の効果が完全に切れて飲食ができるようになるまで、リカバリールームで休んでもらいます。
6. 帰宅
歩行や意識覚醒に問題なければ、帰宅していただきます。手術後の飲食については制限ありません。
適応年齢
乳児は全身麻酔前の絶食が難しいため、基本的に手術を行いません。ラリンゲルマスクのサイズの関係で、体重10kg以上を目安としています。

小児の術前の不安とストレスについて、その対策

全身麻酔に際して、こどもは手術室というなれない環境に入れられ、化学薬品臭のある麻酔薬をマスクから吸入させられ、手術を受けさせられるというのは非常なストレスになります。
すこしでもその負担を軽くする方法として親同伴導入 parental presence of induction (PPI) を行っています。お母さんに抱っこしてもらいながらマスクを当てて全身麻酔を行います。
手術終了時も完全に麻酔が切れる前に抜管し、リカバリールームにお母さんと移動していただきます。
しかし、患児に与える悪影響がゼロになるわけではないため、安易に二重の幅変更や埋没糸の抜去などで全身麻酔を繰り返すのは避けたほうがいいと思われます。
ミダゾラムという静脈麻酔薬を使って全身麻酔の恐怖を和らげるという方法もありますが、経過観察のため帰宅が大幅に遅くなる可能性があるため、今後の検討課題としています。

全身麻酔を避けたほうが良いケースとは

1. 体重10kgを大幅に下回る乳児の場合
全身麻酔にあたっては、数時間目からの絶飲食が必要になります。麻酔がかかった際の嘔吐や誤嚥を防ぐためですが、体重10kgを大幅に下回る乳児には脱水症の危険性があり、ミルクや母乳の場合には嘔吐の危険性が高くなります。
そのため離乳ができていない乳児に関しては、全身麻酔での埋没法を行うことはできません。
2. ご家族に全身麻酔で事故が起きた方がおられる場合(悪性高熱症)
ガス麻酔薬を使用した際、体温が40度以上に上昇し、循環不全、腎不全などの多臓器不全を起こし最悪の場合死亡につながる病気に悪性高熱症という病気があります。遺伝性があるといわれていて、予防のために問診を行わさせていただいています。
ガス麻酔薬を使わない全身麻酔であれば、悪性高熱症を回避でき麻酔や手術は可能ですが、実際に行うかどうかは個別検討としています。

症例写真 子供の逆さまつ毛改善(二重埋没法)

症例写真
症例写真

術後

症例写真
症例写真

子供の逆さまつ毛改善 二重埋没法手術 よくあるご質問とご回答

子供の逆さまつげはどんな症状がありますか?
まつげが絶えず刺激するため、まばたきの回数や、瞼をこすったりする事が多くなります。
ただし症状がひどい場合には、角膜を傷つけ視力に影響が出る可能性があります。
まだ、幼児くらいでまだしゃべれないお子様にそのような症状があれば、眼科を受診して診察を受けましょう。
手術を行うタイミングは?
通常、保険診療での上眼瞼の逆さまつげの手術は、小学校入学まで経過観察を行い、改善がなければ手術に踏み切ることが多いようです。しかしその場合、数日の入院や、親御様の付き添いが必要なため、負担が大きくなります。
しかしながら埋没法の場合、切開法と違い瞼の成長に影響を与える可能性は少ないため、幼児以降での手術が可能です。全身麻酔もしくは、局所麻酔のみでも日帰り手術が可能です。
全身麻酔のリスクは?
全身麻酔の事故のほとんどは、呼吸障害が原因とされています。
子供の場合、麻酔を終了後数時間たってからでも、全身麻酔の際使用した薬剤の影響が出る可能性があります。
当院ではそういった、術後の呼吸抑制の原因となる筋弛緩薬や鎮静剤を使わずに、全身麻酔を行います。埋没法であれば、手術後最短30分程度で帰宅することができます。

手術内容

手術時間 60分程度、日帰りでの手術です。
手術費用 (両目)¥180,000(埋没法の場合のみ・全身麻酔代・物品代すべて含む)
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