エラボトックス注射とは、エラの部分にある咬筋と呼ばれる力こぶの部分に、ボツリヌス毒素を注射することで、歯をかみしめた時の力こぶを数か月間無くしたり、同部位の痩せを起こさせる治療方法になります。
エラを小さく目立たなくする手術としては、エラ骨切り(下顎角骨切り)がありますが、エラボトックス注射はダウンタイムはほとんどない、メスを使わない小顔治療法です。

エラボトックス注射はこういった方に向いています。
- 小顔にしたい
- 手術をせずにエラを引っ込めたい
- 歯ぎしりを治したい
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Before
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After
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概要
20代 男性のエラボトックス注射症例です。小顔にしたい、エラをすっきりさせたいとの希望でした。
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Before
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After
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概要
30代女性のエラボトックスの症例になります。エラを引っ込めたい、小顔にしたいとの希望にてボトックス注射をおこなっています。
エラボトックス注射(アラガン社製) | 88,000円(初回) 66,000円(2回目) 55,000円(3回目以降) |
エラボツリヌストキシン注射(韓国製) | 44,000円(初回) 33,000円(2回目) 27,500円(3回目以降) |
ボツリヌストキシンとは、ボツリヌス菌の毒素、ボツリヌス毒素とも呼ばれます。ボツリヌストキシンには、投与された部位の筋肉を麻痺させる効果があります。 また、筋肉の特徴として、筋肉を使わないと痩せるという性質があり、エラの咬筋にボツリヌストキシンを注射し、筋肉を数か月動かなくすることで、エラのボリュームを小さくする効果があります。
ボツリヌストキシンには筋肉を溶かすような副作用は一切なく、注射した部位の筋肉にしか効果を発揮しませんので、血管内に少量入ったとしても副作用はありません。

エラが張ってる原因として、下顎角という骨の一部が張り出している場合と、咬筋という歯を食いしばる筋肉が発達している場合があります。エラボトックス注射が効果があるのは後者の方で、歯を食いしばったときに、エラの部分に力こぶが出るのであれば、同治療の良い適応となります。
エラボトックス注射は、咬筋のふくらみのある部分、左右数か所ずつに細い注射針でボトックスを注射するだけなので、5分程度で終わります。
エラの咬筋が動かなくなるのは数日後から、咬筋の痩せの効果は、2~3か月で出てきます。ボトックスの効果が切れた後も、痩せた効果は持続しますが、数回注射を続けることでより効果が期待できます。
- エラにボツリヌストキシンを注射することで、一定期間エラの咬筋を動かなくするだけではなく、廃用性委縮によって半永久的にエラの咬筋を小さくすることが可能です。
エラの骨切りと比べてダウンタイムを気にする必要はありません。
- 歯ぎしり、顎関節上はいずれも治療したほうが良い病気です。歯ぎしりは、ストレスが原因と言われ、寝ている間に歯を食いしばることで、歯をすり減らしたりする病気です。
放置しておくと、顎関節症や、歯の知覚過敏、歯周病を引き起こすと言われ、エラの咬筋が大きくなる原因にもなっています。 エラの咬筋に注射することで歯を食いしばる力が弱まるため、歯ぎしりの治療効果もあります。
ボトックスビスタ®は、国内で唯一製造販売承認を取得しているA型ボツリヌス毒素を有効成分とする筋弛緩作用のある注射剤です。神経伝達物質であるアセチルコリンをブロックして過度な筋肉の動きを制限し、シワを作ろうとする筋肉の動きを止めることにより表情ジワを抑制し改善します。

韓国の医薬品メーカー最大手デウン製薬が製造した最新のボツリヌストキシン製剤です。「ナボタ(NABOTA)」は、韓国のKFDA(韓国食品医薬品安全庁)での認可とあわせて、世界で最も厳しいともいわれる米国FDAの安全基準・品質基準をもクリアしたボツリヌストキシン製剤です。ボトックス同様の効果と安全性があるうえで、価格がお求めやすいのが特徴です。

韓国のメディトックス社が開発した、抗体産生リスクの低い高純度のボツリヌストキシンが成分として含まれた韓国製のボトックス注射のことです。KFDAでも認証されています。
アラガン社製ボトックスと違い、ヒトアルブミンや動物性たんぱく質を含まないのがコアトックスの特徴です。動物性タンパク質を含まないコアトックスは、抗体ができる可能性が低く、アレルギーが起こりにくいのが特徴です。 効果は、アラガン社のボトックスと同等です。

- エラの形、左右差、咬筋の状態などを診察します。どの程度まで小さくなるか、ご要望を聞きながら説明します。疑問天、わからない点があれば、遠慮なくお聞きください。
- 痛みに弱い方は、局所麻酔クリームを使用します。 15分程度で効果が出ます。
- 咬筋の力こぶの部位に、左右数か所ずつボツリヌストキシンを注射します。国内正規品のアラガン社製ボトックスビスタと、韓国製ナボタのいずれかを選べます。
効果の差はほとんどありません。
- 注射後2~3日は、内出血の可能性がありますので、お酒やサウナは控えてください。
極細針を使用しますので、2時間後からメイク、洗顔が可能です。ボツリヌストキシンの効果は、翌日くらいから出始め7日くらいで100%効果が期待でき、筋肉が動かしにくくなります。 エラの痩せの効果は2~3か月後から実感でき、脂肪吸引をしたかのようにすっきりとしたエラを実感できます。数回注射を繰り返すことで、エラを一層すっきりさせることが可能です。
施術時間 | 15分程度 |
使用ボツリヌストキシンと量 | 国内正規品のアラガン社製ボトックスビスタと、韓国デウン製薬製、ナボタから選べます 左右各40単位になります。 |
麻酔 | 麻酔クリーム、麻酔テープを使います。 |
ダウンタイム | 稀に内出血を起こすことがあります。 |
治療間隔 | 同部位は3ヶ月間隔 |
カウンセリング当日の施術 | 予約状況により可能 |
シャワーや洗顔 | 当日から可能です。 |
メイク | 当日から可能です。 |
禁忌 | 妊娠中の方、授乳中の方は、施術できません。 |
エラボトックスのリスク・合併症
皮下出血 | 慎重に注射していますが、針が血管に当たった際に内出血が出ることがあります。2週間程度で消えていきます。 |
感染 | 注射部位にばい菌が入り感染する可能性があります。当院では、エラボトックスで感染例はありません。 |
アレルギー | ボトックス注射部位に赤みやかゆみが出た場合、アレルギーが疑われます。当院ではアレルギーの事例はありません。 |
顔面神経麻痺 | ボトックスが顔面神経に作用した場合に起こります。数か月で戻りますが、きわめて稀です。 |
咬筋の左右差 | 左右でボトックスの効き方の差が出る場合があります。必要に応じてボトックスの追加注射を行います。 |
咬筋の部分的なふくらみ | 嚙み締めたときに、一部力こぶができて目立つ場合があります。これは部分的にボトックスが効いていないことによるものです。必要に応じて効果が少ない部位に、ボトックスを追加注射します。 |
Q.ボツリヌストキシンとボトックスは同一のものですか?
A.ボトックスはアラガン社の商標登録名称であり、成分名がボツリヌストキシン(ボツリヌス毒素)になります。製造法の違いはありますが、使い方、効果は他のメーカーほとんど違いはありません。
Q.エラが張っているのが気になっています。 エラボトックス以外にどんな治療法がありますか?
A.タマゴ型の輪郭に近づけるためには、エラのボリュームダウンは非常に重要な治療です。エラのボトックス以外では、脂肪溶解注射や頬脂肪吸引、エラ骨切りがあります。
エラのあたりの脂肪はあまり厚みがないため、脂肪溶注射や頬脂肪吸引ではエラの減量効果は控えめです。エラ骨切りは、症例によっては大きな効果がきたいできる反面、ダウンタイムが問題になります。
Q.エラボトックス注射で食事に影響できることはありますか?
A.歯をかみしめる咬筋は、こめかみから頬骨弓の下を通り、エラの部分下顎角に付着します。エラボトックス注射をしても、ボトックス注射部位以外の咬筋は今まで通り動くので咀嚼については影響ありません。
Q.エラボトックスの副作用はありますか?
A.咬筋の力こぶにボトックスを注射しますが、口元側に注射位置がずれると、顔面神経にも効いてしまう可能性があります。ボトックスが顔面神経下顎枝に作用すると、3~6か月間、口角が上がらなくなります。
また、ボトックスを短期間で注射すると、耐性ができ、効果が出にくくなる可能性があります。できる限り3か月以上間隔をあけての注射をお勧めしています。
Q.ボトックスを何回も注射していると効かなくなると効きました。ほんとでしょうか?
A.本当です。
ボトックスに含まれる動物性たんぱく質に対して人間の体が抗体をつくるためといわれ、ボトックスの持続期間が1~3か月迄短くなる症例が報告されています。
当院では、抗体形成を経験はしていません。 抗体形成を起こしにくいボツリヌス毒素としてコアトックスを取り扱いしています。
Q.歯ぎしりにも効果があると効きました。本当でしょうか?
A.本当です。
歯をかみしめていただければわかりますが、エラボトックスの注射部位が硬く膨らむと思います。エラボトックスを行うことで、咬筋に力が入りにくくなり、歯ぎしりも改善します。数回エラボトックス注射を行うことで咬筋の半永久的な縮小(廃用性萎縮)が期待でき、半永久的に歯ぎしりを改善することが可能です。
エラボトックスは、咬筋の力こぶが大きく発達している人ほど大きな効果を発揮します。しかし、骨格や、脂肪の付き方によっては、他の治療を選択するか、組み合わせて治療し補法が、大きな効果が出る場合もあります。
エラ削り
エラ、いわゆる下顎角が正面から見て大きく張り出しているような場合、エラ削りやエラ骨切りの良い適応になります。エラ削りの適応がある方は、咬筋も発達していることが多いのでエラボトックスを併用することでより大きな効果が期待できます。
頬脂肪吸引
頬脂肪吸引は、耳の前に吸引孔を作成し、主にほうれい線、マリオネットライン周囲の皮下脂肪を吸引しますが、咬筋の力こぶ上の皮下脂肪層はあまり厚くないため、エラの減量効果は限定的です。
その他の治療
HIFUはタルミ改善、皮下脂肪の減量効果がありますが、咬筋の縮小効果はありません。
小顔効果が出るまで
エラボトックスは、注射後1週間くらいでまず歯を食いしばっても力こぶがでにくくなります。1週間で100%の効果が出て、歯ぎしりの改善効果が実感できます。その後咬筋の萎縮効果が出始め、エラボトックスの小顔効果は1~2か月かけて完成していきます。※4か月は筋肉が萎縮し続けると言われています。
エラの改善効果はゆっくりと出ますので、毎日鏡を見ていたら、ご自身では変化に気づきにくいかもしれません。
エラボトックス注射前と数か月後の写真を見比べれば、変化に気づいていただけるはずです。