小鼻縮小(鼻翼縮小術)
鼻翼縮小術とは
鼻翼とは鼻先端の鼻孔を覆っている丸みを帯びた部分であり、くびれを境に、鼻翼と鼻尖に分かれています。日本人の鼻翼は、厚みがあり横幅が広く、西欧人と比べて鼻翼の存在感が目立つのが美容的に問題点になります。ただむやみに切っても不自然な形状になったり、小さくしすぎると、鼻呼吸に支障をきたします。
患者様のご希望をお聞きしつつ、美容的機能的にバランスの取れた形状にしないといけないため、切って縫うだけの単純な手術ですが、センスが重視される手術になります。
鼻翼縮小術とは大きかったり、丸みの目立つ鼻翼を、ベストバランスで一部切除し小さくすることで、鼻翼の存在感を薄める手術といえます。
鼻翼縮小術の効果
鼻翼縮小術の適応になるのは、鼻翼の横幅が広く、鼻翼の丸みが強くて、鼻翼の付け根が下がっている人が良い手術適応になります。
鼻翼縮小はこんな人に向いています
- 鼻翼横幅が広く、鼻が大きく見える
- 笑った時に小鼻が広がるのを治したい
- 鼻の穴が見えるのを治したい
- 鼻の穴が丸いのを小さく細長くしたい
症例写真
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Before
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After
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概要
70代女性の鼻翼(小鼻)縮小外側切除症例になります。お若い頃と比べて小鼻が大きくなってきているのを治したいというご希望でした。
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Before
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After
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概要
20代 男性の鼻翼縮小外側切除症例です。小鼻の横幅を狭く、丸みの改善したいとの希望にでした。
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Before
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After
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概要
20代女性の鼻尖縮小(TnRメッシュ)+耳介軟骨移植+鼻翼縮小(外側)症例になります。鼻尖を細く下を向けたい、鼻翼の左右差を修正したいとの希望にて前記手術を行っています。
鼻翼縮小手術の種類
1.鼻翼縮小内側切除
鼻翼縮小内側切除は、鼻腔内から鼻孔の尾側までを紡錘形に切除する方法です。
鼻翼の外側まで傷が及ばないため、傷が目立ちにくく、腫れの少ない手術になります。
切除幅が3㎜を超えると鼻翼の丸みがなくなり、テント状に平坦化するため、控えめな変化を希望されている方に向いている手術です。
鼻翼の付け根が頭側に持ち上がる、鼻翼挙上の効果はあまりありません。
2.鼻翼縮小外側切除(内側切除も含む)
鼻翼縮小外側切除は、鼻腔内なら鼻翼の尾側、鼻翼外側までを紡錘形に切除する方法です。外側切除には、以下の通りのメリットがあります。
メリット
- 1. 鼻翼付け根が挙上するため、鼻尖延長様の効果あり
- 2. 鼻翼の横幅が小さく、鼻翼の丸みが目立たなくなる
- 3. 鼻の穴が、見えにくくなる。
- 4.鼻の穴が、丸い形から縦長に変化する。
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外側切除デザイン
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外側切除デザイン
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縫合
鼻翼縮小の数ある手術のなかでは、鼻の穴のかたち、鼻翼の横幅、鼻翼挙上がバランスよく変化します。
注意点としては切除幅が大きくなると、相対的にダンゴ鼻が目立つようになるため、鼻尖縮小が必要になることがあります。
#これ以外には、フラップ法と呼ばれる、鼻孔底の皮膚を切除することで、鼻翼の横幅を狭くする手術があります。
当院の鼻翼縮小術の特徴
画像編集ソフトを使って鼻翼の形状を変えてみて術後のシミュレーションを行うクリニックがあります。手術の後のイメージがつかみやすいのですが、実際には同じにすることは無理だったり、どれだけ切除すればいいのかまではわかりません。
当院ではまず控えめに切除を行い、仮縫合後ミラーチェックを行い、不足分を追加切除いたします。患者様がご希望の場合見て決めていただくことも可能です。
控えめに切除し、必要に応じて追加切除することで、切りすぎてしまうことを防ぎます。
一緒におこなうことが多い鼻手術
鼻尖縮小術
鼻翼縮小の適応がある鼻翼が大きい方は、鼻尖もダンゴ鼻気味なことがほとんどです。
鼻翼縮小のみを行うと、ダンゴ鼻を強調させたりすることがあるため、控えめな切除にとどまることが多くなります。 その場合には、鼻尖縮小術も併せて行うことをお勧めします。
もともとのお鼻がアップノーズや短鼻の場合、鼻尖縮小術を行うと、より短さが協調されてしまいます。当院で行っている鼻中隔延長術は、鼻尖縮小術に耳介軟骨を組み合わせることで、鼻尖を下方向に延長することができます。
手術の流れ
- 1.デザイン
- マーカーを使って切除幅のデザインを行います。外側切除の場合、平均的な切除幅は4~6㎜程度ですが、過剰切除を予防するため控えめのデザインとします。
- 2.麻酔
- ブロック麻酔+局所麻酔を、吸入麻酔下におこないます。
吸入麻酔中は、意識がないので痛みはありません。しばらくすると意識も戻りますので、ミラーチェックが可能です。
- 3.手術
- デザインに沿って切除を行い、仮縫合を行います。控えめに切除しているため、効果が足りていないことが多く、1~2㎜程度切除します。その後仮縫合、ミラーチェックを再度行い、
良好な結果が出れば終了となります。吸収糸で中縫いを行い、外縫いは、無色透明なナイロン糸で縫合します。 - 4.抜糸、検診
- 7日後に抜糸、1か月検診、3か月検診を行います。
鼻翼縮小の術後は、傷跡にひきつれや陥凹を生じることがあります。傷周囲の皮脂腺のアクネ菌が原因と言われています。傷の凹凸が目立つ場合には、ケナコルト注射、電気メスによる切除を行います。
手術費用
手術時間 | 40~60分程度、日帰りでの手術です |
手術費用 | (内側) 220,000円 (外側) 275,000円 |
備考:吸入麻酔を行う際には、食事制限があります。
施術のリスク、副作用
鼻の穴の左右差・感染・鼻の穴の左右差・小鼻の引きつれ感・中糸の露出・腫れ・むくみ・内出血・傷の開き・鼻閉感・鼻尖の細さ
よくある質問
Q.小鼻縮小のダウンタイムは?
A.鼻翼縮小術後は、7日目の抜糸後からお化粧が可能です。鼻翼の皮膚が厚いため、内出血
や腫れはあまりなく、目立ちません。腫れている間は、鼻尖のくびれがわかりにくくなり、ダンゴ鼻に見えますが、2~3週間で腫れが完全に引けばすっきりとした鼻になります。
Q.切らない鼻翼縮小の効果はどれくらい続きますか?
A.切らない鼻翼縮小術として、ボトックスと使う方法と、鼻翼基部を糸で引き寄せる手術があります。 ボトックス注射で鼻翼挙上筋を一時的に麻痺させる方法は6か月前後、糸を使って縛る方法も次第に緩んできますので永久的ではありません。