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肝斑の治療に評判の良い「レーザートーニング」と「内服治療」って?

2025/01/18
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2025/11/09

肝斑(かんぱん)とは — 顔のシミとその違い

あるアンケートでは、30~40歳代の女性の半数以上が「顔のシミ」に悩んでいることが分かりました。そして、顔のシミに悩んでいる30~40歳代の女性の30%前後が「肝斑」である可能性もあります。

私たちは一色淡に「シミ」と言っていますが、実はシミにもさまざまな種類があります。その中でも、シミのエイジングケアにおいて最も大敵となるのが「肝斑(かんぱん)」です。

肝斑は他の種類のシミとは違い、女性ホルモンの乱れなどの内的な要因によって起こるシミの一種です。また、外部からの刺激によっても大きく、濃くなります。

ここでは、肝斑の詳しい原因や診断の重要性、そして最新の治療法までを専門医の立場から詳しくご紹介していきます。

そもそも「肝斑」とは?その特徴と“普通のシミ”との決定的な違い

あなたのシミ、本当に肝斑ですか?セルフチェックと医師による診断の重要性

まず肝斑は、目尻の下あたりの部分や、頬骨に沿って左右対称に現れるのが大きな特徴です。ただし、その他のシミ(例:ADM(後天性真皮メラノサイトーシス))でもまれに左右対称に起こる可能性があります。

肝斑は、「薄い褐色で、輪郭がはっきりせず、広い範囲にもやもやと広がっている」場合が多く、これらの特徴が該当していれば、肝斑である可能性は高いです。

自己判断は非常に難しく、治療法を間違えると悪化するリスクがあるため、まずは専門の医師による正確な診断を受けることが不可欠です。

肝斑写真

ADM

肝斑ができる主な原因(ホルモン・刺激・ストレス)

肝斑の発生には、主に以下の3つの要因が関わっていると考えられています。

1. 女性ホルモンの影響

肝斑が女性に圧倒的に多いのは、女性ホルモンのバランスが影響しているためです。

  • 月経周期:毎回月経前や月経中に肌が荒れやすい方は、ホルモンバランスの乱れを肌で感じやすく、肝斑のリスクが高まります。
  • 妊娠・出産:妊娠中や出産後に肝斑が濃くなる、または発症することがあります。
  • ピルの服用:低用量ピルの使用でもホルモンバランスが変化し、肝斑を起こしやすくなります。

2. ストレスと生活習慣の乱れ

ストレスが多い生活や睡眠不足が続くと、ホルモンバランスが崩れます。こうした生活が続けば、年齢に関係なく20代でも肝斑が起こる可能性があります。


3. 物理的な「摩擦」

肝斑の原因はホルモンバランスだけではありません。過剰な洗顔や、化粧水・美容液を強く刷り込む行為など、肌をこする習慣はメラニン沈着を招き、肝斑を悪化させる大きな原因となります。

なぜ肝斑治療は難しい?やってはいけないNG治療

肝斑は、シミの原因であるメラノサイト(色素細胞)が非常に活性化しやすい状態にあります。

そのため、一般的なシミ治療で用いる高出力のレーザー(IPLやQスイッチレーザーのスポット照射など)を当ててしまうと、その刺激でメラノサイトがさらに活性化し、かえって肝斑の症状を悪化させてしまう可能性があります。

これが「肝斑治療は難しい」とされてきた理由です。かつては飲み薬でゆっくり改善させる方法が主流でした。

肝斑治療のスタンダード「レーザートーニング」を徹底解説

レーザートーニングとは?従来のレーザーとの違い

「レーザートーニング」は、従来のレーザー治療が難しかった肝斑を治療するために開発された、新しい治療法です。この治療法は、Qスイッチヤグレーザーという機器を使用し、非常に弱いパワー(低出力)のレーザーを、均一に空中照射します。

メラノサイトを刺激しないほどの弱い力で、表皮および真皮に蓄積したメラニン色素だけを少しずつ破壊していくのが特徴です。

レーザートーニングのメリット:なぜ肝斑治療に“評判”が良いのか

今や肝斑治療に最も有効だと言われているレーザートーニングには、以下のようなメリットがあります。

  • 肝斑悪化のリスクが低い:メラノサイトを刺激せずに治療が可能です。
  • ダウンタイムがほぼない:施術直後からメイクも可能です。
  • 美肌効果も期待できる:回数を重ねることで、肝斑のみならず、くすみや毛穴の開きも改善し、肌にハリを与える若返り効果も期待できます。

美容医療業界ではレーザートーニングが広く普及し、肝斑にもレーザーが有効であることが知られてきました。機器性能も向上し、火傷のリスクも大幅に減少しています。

<医師のこだわり>
レーザートーニングの効果は、機器の性能(例:トライビーム(Tri-Beam)など)だけでなく、医師による「出力の細かな調整」や「照射時のレーザーの当て方(照射技術)」も非常に重要です。
コムロ美容外科でも、多くの患者様にトライビームでの肝斑治療を提供しており、高い評価をいただいています。

トライビーム説明

デメリットとリスク(白斑・かゆみ・悪化の可能性)

優れた治療ですが、以下のようなリスクも存在します。

  • 白斑(はくはん):
    ごく稀に、レーザー出力が強すぎたり照射回数が多すぎると、部分的に色素が抜ける白斑が起こる可能性があります。
  • 一時的な乾燥・かゆみ:
    施術後は肌が一時的に乾燥しやすくなることがあります。
  • 悪化のリスク:
    出力設定の誤りや診断ミスにより、肝斑が悪化する可能性がゼロではありません。

これらのリスクを避けるためには、肝斑治療の経験が豊富な医師による診断と照射が不可欠です。

治療の回数・頻度・ダウンタイムの目安

  • 治療頻度:1〜2週間に1回
  • 治療回数:5〜10回を1クールとして推奨
  • ダウンタイム:ほぼなし。赤みが出ても数時間〜当日中に治まります。

体の内側から改善へ導く「内服治療」の基本

主な内服薬の種類とそれぞれの効果(3つの柱)

肝斑治療の内服薬として最も一般的なのが「トラネキサム酸」です。症例によっては、以下の美白剤を組み合わせることもあります。

トラネキサム酸

色素沈着の抑制効果を持つ内服薬で、肝斑に対して圧倒的な効果を発揮します。(市販薬では「トランシーノ」が有名です)


ビタミンC(シナールなど)

メラニンの生成を抑え、できてしまったメラニンを還元(薄くする)作用があります。


ビタミンE(ユベラなど)

抗酸化作用と血行促進作用により、肌のターンオーバーを助けます。

内服治療のメリットと服用法

<服用法と効果発現の目安>
トラネキサム酸は、例として「1日2回、1回2錠」のように服用します。(※処方は医師の指示に従ってください)

効果が現れ始めるのは治療開始からおよそ4~5週間後です。人によっては2ヶ月ほどかかる場合もあるため、1ヶ月経っても効果が見られない場合でも、諦めずに服用を続けることをおすすめします。

デメリットと副作用(血栓症リスク・休薬期間の必要性)

トラネキサム酸はもともと止血剤として使用されている薬であるため、ごく稀に「血栓症(血管が詰まる病気)」のリスクが指摘されています。

そのため、ピルを内服中の方、血栓症の既往がある方、喫煙者などは注意が必要です。安全のため、医師の管理のもと、数ヶ月内服したら一度休薬期間を設けるのが一般的です。

【徹底比較】レーザートーニング vs 内服治療 どちらを選ぶべき?

比較表(効果の出方・スピード・費用・期間・リスク)

比較項目 レーザートーニング 内服治療
アプローチ 外からメラニンを破壊 内からメラニン生成を抑制
即効性 やや早い(回数が必要) 遅い(1〜2ヶ月)
期待できる効果 肝斑、くすみ、ハリ、毛穴 肝斑、シミ予防、全身美白
ダウンタイム ほぼ無し 無し
主なリスク 白斑、乾燥 血栓症(稀)、胃腸症状
費用 やや高額(1回あたり) 安価(継続が必要)

肝斑治療の結論:併用治療(コンビネーション)が最も効果的な理由

結論から言うと、内服治療とレーザートーニングを組み合わせる(併用する)ことが、肝斑治療において最も重要で、効果的です。

内服治療(トラネキサム酸)で、メラノサイトの活性化を内側からブロックし、新しい肝斑ができるのを「抑制」します。

レーザートーニングで、すでにできてしまったメラニン色素を外側から「破壊・排出」します。

この2つの治療を併用することで、より早く、より確実に肝斑を改善することが期待できます。

肝斑治療を後悔しないためのクリニック選びと日常生活の注意点

「肝斑に詳しい医師」の見極め方

前述の通り、肝斑治療は診断とレーザーの出力設定が非常に重要です。以下の点をクリニック選びの参考にしてください。

  • 正確な診断能力:本当に肝斑か、他のシミと混在していないかを正確に診断してくれるか。
  • 豊富な治療実績:レーザートーニングの症例数が多く、肝斑治療の経験が豊富か。
  • リスクの説明:メリットだけでなく、白斑などのリスクや内服薬の副作用についても隠さず説明してくれるか。

治療中のNG行動と必須のセルフケア

肝斑は、治療と並行して「悪化させない」努力が不可欠です。

  • 絶対にこすらない:過剰なスキンケア、マッサージ、洗顔時の強い摩擦は厳禁です。洗顔後はタオルで優しく押さえるように水分を拭き取ってください。
  • 紫外線対策の徹底:紫外線も肝斑を悪化させます。日焼け止めを毎日欠かさず使用してください。

コムロ美容外科の肝斑治療の流れと料金

1. 専門医によるカウンセリングと肌診断

まずは医師が診察し、シミの種類を正確に診断します。コムロ美容外科では、シミの状態を詳細に分析します。

2. 治療プランのご提案

診断結果に基づき、レーザートーニング、内服治療、その他の施術(ピーリングやイオン導入など)を組み合わせた、患者様ごとの最適な治療プランをご提案します。

3. アフターフォローとメンテナンス

肝斑は体質的な側面もあり、再発しやすいシミです。治療完了後も、良い状態を維持するためのメンテナンスプランや内服の継続について、医師が継続的にサポートします。

料金プラン

  • レーザートーニング(全顔) 1回: 16,500円
  • 全顔5回コース: 74,250円
  • レーザートーニング(頬+鼻) 1回 8,250円
  • 頬+鼻 5回コース:37,125円
  • 内服薬セット(トラネキサム酸・ビタミンCなど)4種 30日分: 4,400円

肝斑治療に関するよくあるご質問(Q&A)

Q. 妊娠中や出産後にできた肝斑も治療すべきですか?
A. 妊娠が原因で一時的に肝斑になってしまう女性も居ますが、出産後数ヶ月経てばホルモンバランスが整い、そこまで目立たなくなる(自然軽快する)場合もあります。過度に心配せず、まずは授乳などが落ち着いてからご相談ください。

Q. 閉経したら肝斑は消えると聞きました。
A. 女性ホルモンが主な原因である肝斑は、閉経すると自然に消えていく事も多いです。とは言え、30代、40代は、まだまだ女性として輝いていたい年代です。QOL(生活の質)を上げるためにも、積極的な治療をおすすめします。

Q. 治療をやめたら再発・悪化しますか?
A. 肝斑は体質的な要因が大きいため、治療をやめると再発する可能性はあります。特に内服をやめたり、摩擦や紫外線の対策を怠ったりすると悪化しやすいです。そのため、良い状態を維持するためのメンテナンス治療(定期的なトーニングや内服の継続)が重要です。

Q. 肝斑以外のシミ(老人性色素斑)も混ざっていますが、治療できますか?
A. 可能です。むしろ、肝斑と他のシミが混在しているケースは非常に多いです。その場合、まずは肝斑の治療(トーニング+内服)を優先して行い、肝斑が落ち着いたのを見計らってから、他のシミをスポットレーザーで治療するなど、段階的な治療計画を立てることが重要です。

まとめ

30歳や40歳は、まだまだ女性としても輝ける年代です。これまで改善が難しかった肝斑治療も、最新のレーザートーニングと内服治療の組み合わせにより、安全かつ効果的に行う事ができます。

レーザートーニングとの組み合わせ治療によれば、シミや肝斑が改善できるほか、お肌にハリを与える事もでき、若返り効果を実感することもできます。改善が難しいと諦めて悪化させてしまう前に、一度コムロ美容外科の無料カウンセリングにて、お気軽にご相談ください。

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この記事の監修者
医療法人秀晄会コムロ美容外科 院長 池内 秀行
名前
池内 秀行
肩書
医療法人秀晄会 コムロ美容外科(大阪・心斎橋)院長
保有資格
  • 日本麻酔科学会会員
  • 麻酔科標榜医
  • 日本美容外科学会(JSAS)会員
  • 美容外科(JSAS)専門医
  • アラガンボトックスビスタ認定医
  • アラガンジュビダーム認定医
経歴
  • 1996年(平成8年) 神戸大学医学部卒業
  • 1996年~ 神戸大学医学部付属病院麻酔科入局
  • 1997年~ 兵庫県立こども病院麻酔科入局
  • 2001年~ コムロ美容外科入職
  • 2006年4月~ 心斎橋コムロ美容外科クリニック 院長就任
  • 2020年3月~ 医療法人秀晄会 コムロ美容外科へ医療法人化

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