【軟骨ピアス】インダストリアルピアスの正しい開け方と痛み・腫れの注意点【医師監修】

インダストリアルピアスの特徴について
インダストリアルピアスは、耳の軟骨部分の2か所の穴を1本の長いバーベルで繋ぐ、特徴的なスタイルの軟骨ピアスです。主に耳の上部にあるヘリックスと呼ばれる部位同士を繋ぐことが多く、その個性的で存在感のある見た目から、ファッション感度の高い方々に支持されています。耳の形状を活かしたアクセサリーとして、力強くも洗練された印象を与えることができます。
インダストリアルピアスのデザインと開け方
施術前のカウンセリングとデザイン:お客様の耳の形状がインダストリアルに適しているかを確認します。無理のない最適な角度と位置を慎重にデザインします。
マーキングと消毒:2か所のピアッシングポイントに印をつけ、施術部位を丁寧に洗浄・消毒します。
ピアッシング:局所麻酔の後、医療用のニードルで2か所の穴を一直線に正確な角度で開けます。
ファーストピアスの装着:デザイン通りの位置に、インダストリアル用の長いストレートバーベルを装着します。
インダストリアルピアス後の腫れ・痛みについて
施術中:局所麻酔を使用するため、痛みはほとんどありません。
施術後:軟骨ピアスは皮膚が薄いためジンジンした痛みが続きやすいですが、鎮痛剤でコントロール可能です。
腫れ:個人差はありますが、施術後数日〜1週間ほど腫れや赤みが出ることがあります。髪や寝るときの圧迫、マスクやサングラスの引っかかりに注意してください。
アフターケアと安定期間
安定までの期間:約半年~1年
初期(~1ヶ月)の注意点:
・圧迫・刺激:施術した側の耳を下にして寝ない。メガネ、イヤホン、髪の毛の引っかかりに注意。
・洗浄:毎日シャワーで優しく洗い、清潔に保つ。消毒液の使いすぎは避ける。
・その他:ホールが安定するまではむやみに触ったり、ピアスを動かさない。
インダストリアルピアスの注意点
肉芽(にくが)の発生:軟骨ピアスで最も多いトラブル。圧迫や刺激が原因。
軟骨への負担:角度が合っていないと、バーベルが軟骨に食い込み痛みや変形の原因に。
引っ掛けによるトラブル:髪や衣類に引っ掛けやすく、ホールに負担をかける。
感染症のリスク:軟骨は血流が乏しいため、一度感染すると治りにくい。ケアを怠ると腫れや痛みが悪化する可能性があります。
ピアスの種類
形状:インダストリアル用ストレートバーベル
長さ:耳の形や角度に応じて34〜44mmを選択
ファーストピアス:腫れを想定して少し長めのシャフトを装着
素材:サージカルステンレスやチタン
太さ(ゲージ):14G(1.6mm)
【インダストリアルピアス編】大阪のコムロ美容外科の3つのこだわり
① 耳の形状に合わせた的確なデザイン提案:将来的に負担がかからないか、安全に楽しめる角度と位置を提案します。
② ピアスの角度にこだわっています:2つの穴が一直線上に並び、軟骨に負担がかからない完璧な角度で施術します。
③ 完成までのアフターフォロー:腫れや肉芽などトラブル発生時は、ピアスの入れ替え・抗生剤処方・ケナコルト注射など迅速かつ適切に対応します。
【軟膏ピアス】インダストリアルピアスのよくある質問
耳の軟骨の2ヶ所を一本の長いバーベルで繋ぐ、そのユニークで存在感のあるスタイルが魅力のインダストリアルピアス。関心を持つ人が多い一方で、痛みやケア、トラブルについての不安も多いピアスです。よくある疑問についてお答えします。
- Q1. インダストリアルピアスって何? 誰でも開けられる?
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A. インダストリアルピアスは、主に耳の上部にある軟骨(ヘリックス)の対角線上にある2ヶ所の穴を、一本のストレートバーベルで繋ぐボディピアスです。ただし、誰でも開けられるわけではありません。耳の形や軟骨の巻き具合によっては、バーベルが軟骨に食い込んでしまったり、適切な角度で穴を開けることが困難な場合があります。無理に開けると、痛みや炎症、排除といったトラブルの原因になります。
クリニックでインダストリアルピアスを受けられる場合、位置、角度、ピアスの長さなど、患者様にベストなデザインをご提案します。
- Q2. どうやって開けるの? 自分で開けられる?
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A. インダストリアルピアスを施術の際、医療用のニードルを使用して2か所の針穴を一気に貫通させます。セルフで開けようとすると、角度がずれると、ピアスホールに常に負担がかかり、痛みや腫れが引かなかったり、肉芽(にくげ・にくが)と呼ばれる皮膚の盛り上がりができたりする原因になります。2つの穴の角度と直線を正確に合わせる高度な技術が必要なためです。
そのため、セルフピアッシング(自分で開けること)は絶対にやめましょう。ピアッサーではインダストリアルピアスの角度が合わないため、使用できません。
- Q3. インダストリアルピアスは、安定するまでどのくらいかかる?
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A. インダストリアルピアスは2つの軟骨ピアスを繋いでいるため、治癒には時間がかかります。ピアスホールが安定(完成)するまでの期間は、最低でも半年から1年は見ておきましょう。人によっては1年以上とも言われています。個人差が大きく、体質によってはそれ以上かかる場合もあります。短期間でピアスを付け替える場合、ピアスホールの皮膚がまだ安定していないため、クリニックでの付け替えをお勧めします。
- Q4. インダストリアルピアス後、寝るときはどうしたらいい?
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A. インダストリアルピアスを開けた側の耳を下にして寝ると、ピアスホールが圧迫されてトラブルの原因になります。特にピアス後1〜2週間は、必ず開けた耳を上にして寝るようにしてください。寝返りを打ってしまうのが心配な方は、耳に圧迫が加わらない特殊な形状の枕を使用して、耳が枕に直接当たらないように工夫すると良いでしょう。
インダストリアルピアスを開けるなら、大阪のコムロ美容外科を選ぶべき3つの理由
耳の軟骨を貫く一本のラインが、個性的で強い意志を感じさせるインダストリアルピアス。その魅力的なスタイルだからこそ、施術には極めて高度な技術と、万全のアフターフォロー体制が不可欠です。
「どこで開けても同じ」ではありません。美しく、そして何より安全にインダストリアルピアスを楽しむために、なぜクリニックでの施術が強く推奨されるのか、その理由を解説します。
理由1:インダストリアルは「ミリ単位でデザインする」精密な施術です。
インダストリアルピアスは、単に2ヶ所の穴を開けるだけではありません。耳の複雑な形状の中で、2つのピアスホールを寸分の狂いもなく一直線上に配置し、最適な角度で貫通させる必要があります。他の軟骨ピアスと違い、セルフでは非常に難しいピアスです。
ベストなデザインの実現: クリニックでは、医師が解剖学的な知識に基づき、あなたの耳の形、軟骨の厚みや巻き具合を正確に診断。神経や血管を避けながら、最も美しく、かつ負担のかからない「あなただけのベストなライン」をデザインして施術します。
角度のズレが招くトラブル: もしこの角度がわずかでもずれると、バーベルが常に軟骨を圧迫し、激しい痛みや肉芽(にくげ)、ホールの変形といった深刻なトラブルの原因となります。
理由2:長期の安定期間こそ、専門家のサポートが必要です。
インダストリアルピアスは軟骨の2ヶ所を繋ぐため、ホールが完全に安定(完成)するまでには最低でも半年、長い場合は1年以上かかります。この長い治癒期間中は、常にトラブルと隣り合わせの状態です。
感染症のリスク: 軟骨は血流が乏しく、一度感染すると炎症が治まりにくい部位です。赤み、強い腫れ、痛み、膿などが出た場合、自己判断での対処は非常に危険です。
その他のトラブル: 感染症以外にも、肉芽の形成や金属アレルギー、体質によってはケロイドなど、様々な皮膚トラブルが起こり得ます。
理由3:「万が一の時、すぐに診てもらえる」絶対的な安心感があるから
インダストリアルピアスを安全に楽しむ上で最も重要なのが、トラブルが起きた時にすぐにクリニックに診てもらえる環境です。
クリニックで施術を受けていれば、何か異常を感じた際に、施術を担当した医師にすぐ相談し、診察してもらうことができます。的確な診断のもと、抗生物質の処方や適切な処置を迅速に受けられる安心感は、何物にも代えがたいメリットです。
施術して終わり、ではなく、ピアスホールが美しく完成するまで責任を持ってサポートする。それが医療機関のピアッシングです。
ピアスケロイドの治療
インダストリアルやヘリックスなど、ピアス後の合併症で手術が必要なものとしてピアスケロイドがあります。放置していても治ることなく手術が必要ですが、普通に手術を行った場合にはピアスホールごと切除したり、抜糸までにピアスを外しているうちにピアスホールが閉じる可能性があります。
当院では、ピアスケロイド切除の際、シリコンチューブを留置したままで行うことでピアスホールの温存が可能になりました。ピアス後のピアスケロイド切除症例を紹介します。

手術前

シリコンチューブ

シリコンチューブ別角度

手術後