本日は、埋没糸抜去について説明します。埋没法のメリットとして
埋没糸を抜去できれば、二重を手術前の状態に戻せる点があげられます。
しかし、手術をしてから年数がたつと難しくなるって知っていますか?
埋没法を行ってから年数がたつと、埋没糸が潜り込んでしまったり、糸の結び目が手術当初の位置から移動してしまいます。
その中でも、
埋没糸抜去が一番難しくなる理由は、
埋没糸が次第に脱色してしまい透明になるため、見つけにくくなるためです。
写真は、当院で使用している(直径約0.5mm)のナイロン製の埋没糸です。
埋没糸を抜去する際に見つけやすいよう、青色に染められているのですが、
体内に入ると次第に脱色していき、約2年くらいで無色になってしまいます。
写真は先日抜去した手術後8年目の埋没糸です。
当初水色だった埋没糸が完全に無色透明になっているのが分かります。
今回は埋没糸の結び目が埋まっているであろう、ふくらみの真上に針孔をあけ、運よく
埋没糸を抜去することができました。
埋没糸抜去の際、たまたま出血したりすると埋没糸の色が残っていても、内出血のせいで青く見える組織の中から 糸を見つけ出すのは非常に困難になります。
埋没糸抜去は簡単なようでいて、成功するかどうかは、運といった要素も関係してくるのです。
ちなみに全切開法などの切開を伴う二重手術であれば、皮下組織を広範囲に切除することになるので、いままでの埋没糸も取り除くとができますのでご安心ください。