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サリチル酸マクロゴールピーリング 

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サリチル酸マクロゴールピーリング 

サリチル酸マクロゴールピーリング

サリチル酸マクロゴールピーリングは、ケミカルピーリングの一種です。角質を溶解する作用を持つ「サリチル酸(BHA)」を、安全性を高める基剤である「マクロゴール」と組み合わせることで、効果はそのままに、従来のピーリング治療で課題とされていた痛みや赤みなどの副作用を最小限に抑えた、新しいピーリング治療です。

サリチル酸マクロゴールピーリングは、こんな方におすすめです

サリチル酸マクロゴールピーリングは、特に皮脂トラブルや毛穴の詰まりが原因で起こる肌悩みに高い効果を発揮します。

  • ニキビ・ニキビ跡の改善: 毛穴の詰まりを解消し、皮脂の排出をスムーズにすることで、白ニキビ・黒ニキビ・炎症性ニキビを改善・予防します。また、ターンオーバーを促進することで、ニキビ跡の色素沈着も薄くしていきます。
  • 毛穴の黒ずみ・開きの改善: 毛穴に詰まった角栓や黒ずみを取り除き、毛穴を目立ちにくくします。
  • 肌のターンオーバー正常化: 乱れがちな肌の生まれ変わりを整え、くすみやゴワつきのない、透明感のある肌へ導きます。
  • 皮脂分泌の抑制: 過剰な皮脂の分泌を抑え、テカリや化粧崩れを防ぎます。
  • 小じわ・ハリの改善: コラーゲンやエラスチンの生成を促進し、肌のハリや弾力を高め、小じわを目立ちにくくします。

サリチル酸ピーリングの作用機序

サリチル酸ピーリングの作用を理解する上で最も重要なキーワードは「脂溶性(しようせい)」と「角質溶解作用(かくしつようかいさよう)」です。

1、角層への作用:優れた角質溶解作用

サリチル酸は、BHA(ベータヒドロキシ酸)に分類される酸です。肌の表面にある角質層は、レンガのように積み重なった角質細胞と、その間を埋めるセメントのような細胞間脂質で構成されています。
サリチル酸は、この細胞間脂質に親和性が高く、効率的に浸透し、角質細胞同士の結合を緩めることで、古くなった角質を穏やかに剥がし落とします(角質溶解作用)。
これにより、肌のゴワつきが解消され、ターンオーバーが正常化します。

2、毛穴への作用:皮脂との親和性

サリチル酸の最大の特徴である「脂溶性」は、ニキビ治療において非常に有効に働きます。皮脂が多く分泌される脂性肌や、皮脂で詰まった毛穴(角栓)にもスムーズに浸透します。
毛穴の内部に入り込んだサリチル酸は、詰まっている皮脂や古い角質を溶かし出し、毛穴の詰まりを根本から解消します。
これにより、ニキビの原因となるコメド(白ニキビ・黒ニキビ)の形成を防ぎ、改善に導きます。

3、その他の作用:抗炎症・殺菌作用

サリチル酸には、炎症を抑える抗炎症作用や、アクネ菌の増殖を抑える殺菌作用もあります。これにより、炎症を起こしている赤ニキビの鎮静化も期待できます。

※サリチル酸マクロゴールピーリングについて

従来のサリチル酸(エタノール溶解)ピーリングと異なり、マクロゴールという基剤にサリチル酸を溶解させています。
マクロゴールがサリチル酸を角質層に留める働きをするため、酸が皮膚深部へ過剰に浸透するのを防ぎます。
これにより、施術中の痛みや術後の赤みといった副作用のリスクを大幅に軽減し、安全に角質ケアを行うことが可能です。

TCA(トリクロロ酢酸)ピーリングとの違い

サリチル酸とTCAは、同じピーリング剤でも作用機序、作用深度、目的が大きく異なります。

項目 サリチル酸ピーリング TCAピーリング
酸の種類と性質 BHA(ベータヒドロキシ酸)
脂溶性
カルボン酸の一種
水溶性
主な作用機序 角質溶解(細胞間の結合を緩める) タンパク質変性(皮膚のタンパク質を凝固させる)
作用する深さ 皮膚表面(角質層)〜毛穴の内部 表皮〜真皮層(濃度により深達度が変わる)
主な治療目的 ・ニキビ、毛穴の詰まり、角栓、黒ずみ
・肌のゴワつき
・ニキビ跡の凹凸、深いシワ、たるみ
・肌のハリ、弾力改善
施術中の特徴 わずかなピリピリ感 灼熱感、ヒリヒリ感、皮膚が白くなるフロスティング現象が起こる
ダウンタイム ほとんどない(マクロゴール製剤の場合) あり:赤み、腫れ、数日後からの皮むけ、色素沈着のリスク

サリチル酸

皮脂や毛穴に親和性が高く、皮膚の表面(角質層)に作用して、ニキビや毛穴詰まりを改善する、ダウンタイムの短いマイルドなピーリングです。

TCA

皮膚の深部(真皮層)まで作用し、タンパク質を変性させることで強力な肌再生(コラーゲン増生)を促し、ニキビ跡の凹凸や深いシワを改善するアグレッシブなピーリング。皮むけなど、軽度のダウンタイムがあります。

マッサージピールやミラノリピールに含まれるTCAは、他の成分と組み合わせることで真皮への作用を促しつつ、表皮への強い剥離作用を抑えるよう工夫されています。

従来のサリチル酸ピーリングと、サリチル酸マクロゴールピーリング違いとは?~決定的違いは「肌への優しさ」と「安全性」~

ケミカルピーリングで使用されるサリチル酸ピーリングとサリチル酸マクロゴールピーリングは、有効成分として同じサリチル酸を使用していますが、「マクロゴール」という基剤が加えられているか否かという決定的な違いがあります。この違いが、施術中の刺激、安全性、そして効果の現れ方に大きな差をもたらします。
一言でいえば、サリチル酸マクロゴールピーリングは、従来のサリチル酸ピーリングの欠点を克服し、より安全で効果的に治療を行えるように進化したピーリングです。

違いを生む「マクロゴール」の役割

従来のサリチル酸ピーリング

サリチル酸(BHA)をエタノールなどの基剤に溶かしたものです。サリチル酸は角質を溶かす作用が強い反面、肌の深層まで浸透しやすく、強い痛みや赤み、炎症、色素沈着などの副作用のリスクがありました。

サリチル酸マクロゴールピーリング

サリチル酸をマクロゴールという非揮発性の高分子の基剤に溶かしています。マクロゴールはサリチル酸との親和性が非常に高く、サリチル酸が角質層より深く浸透するのを防ぐ「フタ」のような役割を果たします。

2つのピーリングの具体的な違い

項目 サリチル酸マクロゴールピーリング 従来のサリチル酸ピーリング
施術中の痛み・刺激 ほとんどないか、ピリピリ感をわずかに感じる程度 強い灼熱感や痛みを感じやすい
作用する深さ 角質層のみに限定される 角質層を越えて深部まで浸透する可能性がある
安全性 非常に高い。炎症や色素沈着のリスクが大幅に少ない 副作用のリスク(赤み、腫れ、火傷、色素沈着など)が高い
ダウンタイム ほとんどなく、施術後すぐにメイクが可能 赤みや皮むけなどが数日間続くことがある
効果 角質層に均一に作用し、高い効果を発揮。
コラーゲン産生も促進する。
効果はあるが、副作用のリスクとトレードオフ。
肌の状態を見ながら慎重に行う必要がある。
施術頻度 月に1回程度 (記載なし)

なぜマクロゴールを使うと安全で効果的なのか?

サリチル酸マクロゴールピーリングでは、薬剤が角質層に留まるため、以下のメリットが生まれます。

1. 副作用のリスクを最小限に

痛みや炎症の原因となる肌深部への浸透を防ぐため、安全性が飛躍的に向上しました。

2. 高濃度での使用が可能に

安全性が高いため、30%という高濃度のサリチル酸を使用できます。これにより、角質除去効果をしっかりと得ることが可能です。

3. 均一な効果

薬剤が角質層全体に均一に広がり、安定したピーリング効果が期待できます。

まとめ

サリチル酸マクロゴールピーリングは、マクロゴール基剤があることで、サリチル酸の過剰な浸透を防ぎ、「低刺激・高安全性・高い効果」を両立させることを可能にしました。
ニキビ、毛穴の詰まり、肌のくすみやごわつきにお悩みで、ダウンタイムの少ない治療を希望される方には、サリチル酸マクロゴールピーリングが適した治療法と言えるでしょう。

施術の流れ

1. カウンセリング
医師がお肌の状態を診察し、サリチル酸マクロゴールピーリングが適しているか判断します。
2. 洗顔
メイクを落とし、お顔を清潔な状態にします。
3. 薬剤塗布
お肌にサリチル酸マクロゴールを均一に塗布します。塗布中は、わずかにピリピリとした刺激を感じることがあります。
4. ふき取り・洗顔
5分ほど時間をおいた後、薬剤を丁寧にふき取り、洗顔していただきます。
5. 保湿
最後に、保湿剤と日焼け止めを塗布し、お肌を保護します。施術後すぐにメイクをしてお帰りいただけます。

施術頻度とダウンタイム

施術頻度

月1回のペースで、5回程度の施術を推奨しています。定期的に継続することで、より効果を実感しやすくなります。

ダウンタイム

ほとんどありません。施術直後にわずかな赤みが出ることがありますが、数時間で治まります。皮むけもほとんど起こらないため、日常生活に支障なく治療を受けていただけます。

副作用と注意点

施術後、まれに赤み、かゆみ、乾燥が生じることがありますが、通常は数日で治まります。
施術後は肌が敏感になっているため、十分な保湿と紫外線対策を徹底してください。
施術前後1週間は、ピーリング効果のあるスキンケア用品(レチノール、ディフェリンゲルなど)の使用をお控えください。

施術費用

項目・薬剤 費用(税込み)
サリチル酸マクロゴールピーリング 初回お試し(全顔1回) 2,200円
サリチル酸マクロゴールピーリング 全顔1回 7,700円
サリチル酸マクロゴールピーリング 背中半分 15,400円

サリチル酸マクロマクロゴールピーリングの施術概要

項目 内容
施術時間 約10分
痛み ピリピリする程度
赤み・腫れ 赤みや少しほてった感じが出ることがあります。
※冷却パックは使用しておりません。
メイク 当日可
施術間隔 3〜4週間程度間隔をあけてください。
※1ヶ月に1度の施術をおすすめしています。
1度で効果を実感していただける方も多くいらっしゃいますが、
定期的に継続していただくとより効果的です。
麻酔 なし
ダウンタイム なし

マクロゴールについて解説

マクロゴールとは、ポリエチレングリコール(PEG)という物質の日本における医薬品としての名称です。無色または白色の固体で、水にも油にも溶けやすい性質を持つ、非常に安全性の高い高分子化合物です。
サリチル酸マクロゴールピーリングでは、マクロゴールを基剤(薬剤を溶かす土台)として使用します。

1.作用深度のコントロール(ブレーキ役)

マクロゴールは分子が大きいため、皮膚の深部には浸透しません。このマクロゴールにサリチル酸を溶かすことで、サリチル酸が必要以上に皮膚の奥深くへ浸透するのを防ぎ、角質層のみに作用させることができます。これにより、従来のピーリングで問題となっていた痛み、赤み、炎症、火傷といった副作用のリスクを劇的に減少させます。

2.均一な薬剤の塗布

マクロゴールは適度な粘性があるため、サリチル酸を皮膚に均一に塗布し、角質層にしっかりと留めることができます。これにより、施術効果のムラを防ぎます。

結論として、サリチル酸マクロゴールピーリングにおけるマクロゴールは、「サリチル酸を安全に角質層へ届け、そこで効果を発揮させるための最適なパートナー」と言えます。

サリチル酸マクロゴールピーリングについてのよくある質問

効果について

Q.どのくらいでニキビへの効果を実感できますか?

A.1回の施術でも、お肌のゴワつき改善や皮脂の分泌が抑えられるといった効果を実感できる場合があります。しかし、ニキビ自体の改善やニキビ跡の改善には、複数回の治療が必要です。一般的に、2週間~1ヶ月に1回のペースで5回以上治療を継続していただくことで、ニキビのできにくい安定した肌質への変化を多くの方が実感されます。

Q.どのようなニキビに効果がありますか?

A.サリチル酸マクロゴールピーリングは、ニキビの始まりである毛穴の詰まり(コメド)を解消し、皮脂の排出をスムーズにするため、様々な種類のニキビに効果が期待できます。

  • 白ニキビ・黒ニキビ: 主な原因である毛穴の詰まりを直接的に改善します。
  • 赤ニキビ(炎症性ニキビ): サリチル酸の持つ抗炎症作用により、炎症を鎮め、悪化を防ぎます。
  • 大人ニキビ: ターンオーバーの乱れが原因の一つである大人ニキビにも、正常な周期へ整えることで効果を発揮します。
Q.ニキビ跡にも効果はありますか?

A.はい、効果が期待できます。特に、ニキビ跡の赤みや茶色い色素沈着に対して有効です。ピーリングによって肌のターンオーバーが促進されることで、メラニン色素が排出されやすくなり、徐々に色が薄くなっていきます。クレーターのような凹凸のあるニキビ跡の改善には、ダーマペンなど他の治療との組み合わせをおすすめする場合があります。

施術について

Q.施術中に痛みはありますか?

A.ほとんど痛みはありませんが、肌質によっては、薬剤を塗布した際にピリピリとした軽い刺激を感じることがあります。これは薬剤が反応している証拠で、通常はすぐに治まります。痛みがご不安な方も、安心して受けていただける施術です。

Q.ダウンタイムはありますか?施術後すぐにメイクはできますか?

A.ダウンタイムはほとんどありません。施術直後に少し赤みが出ることがありますが、数時間〜当日中にはほとんど目立たなくなります。皮むけなども起こりにくいため、日常生活に支障はほとんどありません。メイクは、施術後12時間はお控えください。翌日からは通常通り可能です。

Q.どのくらいの頻度で通う必要がありますか?

A.ニキビ治療が目的の場合、肌のターンオーバーに合わせて2週間~1ヶ月に1回の頻度での施術をおすすめしています。治療を重ねることで、ニキビができにくい肌質へと改善していきます。症状が落ち着いた後は、メンテナンスとして1〜2ヶ月に1回のペースで継続されると、良い状態を維持しやすくなります。

副作用・注意点について

Q.副作用はありますか?

A.サリチル酸マクロゴールピーリングは、従来のピーリング剤と比較して副作用のリスクが非常に低いのが特徴です。まれに、以下の症状が出ることがあります。

  • 赤み、ひりつき: 通常、数時間で治まります。
  • 乾燥: 施術後は一時的に肌が乾燥しやすくなるため、十分な保湿ケアが重要です。
  • 一時的なニキビの悪化(好転反応): ピーリングによって毛穴に詰まっていた皮脂が排出される過程で、一時的にニキビが増えたように見えることがあります。これは回復の兆候であり、治療を続けることで改善します。
Q.治療を中止したら、ニキビは再発しますか?

A.ピーリングは肌質を改善し、ニキビができにくい状態にする治療ですが、皮脂の分泌そのものを完全に止めるわけではありません。そのため、治療を中止し、生活習慣の乱れや不適切なスキンケアが続くと、ニキビが再発する可能性はあります。良い状態を維持するためには、治療後も正しいスキンケアと定期的なメンテナンスを心がけることが大切です。

Q.他のニキビ治療と併用できますか?

A.はい、可能です。内服薬(抗生剤、ビタミン剤など)や外用薬(ディフェリンゲル、ベピオゲルなど)と併用することで、より効果的にニキビを改善することができます。また、イオン導入やレーザー治療などを組み合わせることで、相乗効果も期待できます。 ただし、治療の組み合わせやタイミングは肌の状態によって異なるため、必ず医師にご相談ください。ご自宅でピーリング作用のあるスキンケア製品(レチノール、トレチノインなど)を使用されている場合は、施術前後1週間程度は使用を中止していただく必要があります。

監修医情報

医師
医療法人秀晄会コムロ美容外科(大阪・心斎橋)
院長 池内 秀行(いけうち ひでゆき)

経歴
  • 1996年(平成8年) 神戸大学医学部卒業
  • 1996年~ 神戸大学医学部付属病院麻酔科入局
  • 1997年~ 兵庫県立こども病院麻酔科入局
  • 2001年~ コムロ美容外科入職
  • 2006年4月~ 心斎橋コムロ美容外科クリニック 院長就任
  • 2020年3月~ 医療法人秀晄会 コムロ美容外科へ医療法人化

資格
  • 日本麻酔科学会会員
  • 麻酔科標榜医
  • 日本美容外科学会(JSAS)会員
  • 美容外科(JSAS)専門医
  • アラガンボトックスビスタ認定医
  • アラガンジュビダーム認定医
ドクター紹介