口周りの色素沈着・くすみ改善
はじめに
口の周りや口唇の“ふち”のくすみ、黒ずみは、顔全体の印象を左右する大切なポイントです。明るく均一な肌色は清潔感や若々しさを演出しますが、口周りの色ムラや色素沈着が目立つと、疲れたような印象や、年齢以上に老けて見られてしまうこともあります。
どんなにスキンケアを行っても改善せず、あきらめかけていた方におすすめするのが、レーザートーニングによる治療です。口唇全体を一度に治療でき、かさぶたや水疱もできないため、照射部位にテープを張る必要はなく、直後から色素沈着が薄くなるため効果が実感できます。
このページでは、口周りのくすみ、黒ずみの原因となる色素沈着の特徴と治療法について説明していきます。
自己判断は禁物!まずは専門医による正確な診断を
口周りの黒ずみをご自身で「ただの色素沈着」と判断してしまうのは、実は危険が伴います。なぜなら、その黒ずみは、よく似た症状を持つ肝斑(かんぱん)や、接触皮膚炎(かぶれ)、アトピー性皮膚炎の悪化など、別の皮膚疾患の可能性もあるからです。
特に肝斑の場合、通常のシミ取りレーザーのような強い刺激を与えると、かえって悪化してしまうことがあります。治療法が異なるこれらの症状を正確に見分けるには、専門医による診断が不可欠です。カウンセリングでは、肌の状態を詳細に診察し、黒ずみの原因を的確に突き止めることから始めます。最適な治療への第一歩は、正しい診断から。まずは一度、お気軽に大阪のコムロ美容外科へご相談ください。
口周りのくすみ、黒ずみの正体は?炎症性色素沈着にて解説
口輪周りのくすみ、黒ずみの正体とは、炎症性色素沈着と言います。やけどや外傷、摩擦、肌荒れなど、皮膚が損傷したり、ダメージが加わった際にメラニンが増殖することで、黒ずみやくすみが現れます。
口周りのくすみ・黒ずみ、その原因とは?
ふと鏡を見たときに気になる口元の黒ずみ。「原因が思い当たらない」という方も多いですが、主な原因を知ることが、効果的なケアと予防の第一歩です。
1. 毎日の「摩擦」が招く色素沈着
食事で口を拭く、ゴシゴシ洗顔、長時間のマスク着用など、口周りは日常的に摩擦を受けやすい部位です。肌は刺激から身を守ろうとしてメラニンを過剰に作り出し、それが色素沈着となって現れます。
2. 無防備な口元への「紫外線」ダメージ
顔には塗っていても、口の周りや唇は日焼け止めを忘れがちな要注意ゾーン。紫外線はメラニンの生成を直接的に活性化させ、くすみや黒ずみを引き起こします。
3. 「乾燥」によるバリア機能の低下
口周りは皮脂が少なく、もともと乾燥しやすいパーツです。肌が乾くとバリア機能が弱まり、わずかな刺激でも炎症や色素沈着につながりやすくなります。
4. 「ホルモンバランス」の乱れ
妊娠や生理周期、ストレスなどによるホルモンバランスの乱れも、メラニンの生成を促す一因です。例としては、妊娠以降の乳輪の色素沈着などが挙げられます。特に女性の場合、肝斑のようにホルモンの影響で色素沈着が濃くなることがあります。
5. 間違った「スキンケア」と「生活習慣」
洗浄力の強すぎる洗顔料や刺激の強い化粧品は、肌のバリア機能を損ないます。さらに、睡眠不足、栄養の偏り、喫煙などは肌の生まれ変わり(ターンオーバー)を妨げ、くすみを悪化させます。
6. ニキビや湿疹などの「炎症後色素沈着」
口周りのニキビや湿疹、アトピー性皮膚炎など、肌に炎症が起きた跡がシミのように残ってしまうケースです。炎症が治っても肌内部にメラニンが居座り、茶色い黒ずみとして定着してしまいます。
【重点解説】根本改善を目指すなら、クリニックでの「レーザートーニング」治療
シミ治療方法としては、IPL,シミ取りレーザーなどがありますが、炎症性色素沈着の治療の際、間違った治療法を選ぶと、効果がないばかりか、かえって濃くなることがあります。
セルフケアで改善が見られない、デリケートな口周りの色素沈着治療には、美容クリニックでの「レーザートーニング」が効果的です。大阪のコムロ美容外科では、Qスイッチヤグレーザーのトライビームプレミアムを使用しています。
レーザートーニングとは?
レーザートーニングは、深い層まで届く、非常に弱いパワーのレーザーを均一に照射することで、皮膚の深い部分(真皮)に蓄積されたメラニンを少しずつ分解・排出させていく治療法です。特に、炎症性色素沈着や、似た特徴を持つ肝斑の治療において大きな効果を発揮します。
従来のシミ取りレーザーのように強い出力で一気にメラニンを破壊するのではなく、穏やかな刺激でメラニンを徐々に減らしていくため、炎症を起こしにくく、かさぶたができる心配もほとんどありません。そのため、皮膚が薄く、刺激に弱い口周りの治療に非常に適しています。
レーザートーニングを口周りの黒ずみに照射したときのメリットと効果
穏やかな作用で色素沈着を改善
弱いレーザーを繰り返し照射することで、肌へのダメージを最小限に抑えながら、頑固な色素沈着の原因であるメラニンを着実に減らしていきます。
ダウンタイムがほとんどない
施術直後に軽い赤みが出ることがありますが、数時間で治まることがほとんどです。施術当日からメイクも可能なので、日常生活への影響は少なくて済みます。
肌質の総合的な改善
レーザーの熱エネルギーが口唇周囲の産毛を脱色させ、毛穴を熱エネルギーで引き締めるため、肌質をきめ細かくすることが可能です。
レーザートーニングのリスク・副作用と注意点
ダウンタイムがほとんどない治療ですが、安心して受けていただくために、考えられるリスクや注意点についてご説明します。
主なリスク・副作用
赤み・ほてり
粘膜下に熱が加わるため、施術直後に照射部位がほんのり赤みを帯びたり、熱感を持ったりすることがありますが、通常は数時間〜当日中には治まります。
乾燥
皮脂の分泌が一時的に減少するため、口唇が乾燥しやすくなります。口唇の乾燥は色素沈着の再発の原因となるため保湿を心がけてください。
ニキビの活性化
まれに、肌の新陳代謝が促される過程で、一時的にニキビ(毛嚢炎)ができることがあります。
色素沈着の悪化
極めてまれですが、肌の状態や体質により、一時的に色素沈着が濃くなることがあります。適切な間隔で治療を継続することで改善していきます。
治療を受けられない方
- 妊娠中・授乳中の方
- 光過敏症の方、またはその疑いがある方
- てんかん発作の既往がある方
- 重度の皮膚疾患や感染症がある部位
施術費用
項目 | 費用(税込み) |
---|---|
口周りのレーザートーニング | 3,300円/回 |
シミ内服薬 4点セット(1か月分) | 4,400円 |
レーザートーニング治療の目安
治療頻度 | 2週間に1回のペースで、5回程度の照射をお勧めします。 |
痛み | パチパチとした軽い刺激を感じる程度で、多くの場合、麻酔は不要です。 |
口周りのレーザートーニングは、単回でも効果がありますが、5回程度続けることでより大きな効果を発揮します。
レーザートーニング以外の治療の選択肢
当院ではレーザートーニングをお勧めしていますが、より効果を出すために、シミ内服薬の併用をお勧めしています。
シミ内服薬
トラネキサム酸
メラニンの生成を促す情報伝達物質「プラスミン」をブロックし、色素沈着や肝斑を内側から抑制します。
ビタミンC(シナールなど)
メラニンの生成を抑え、できてしまったメラニンを還元(無色化)する働きがあります。抗酸化作用も高く、美肌の基本となる成分です。
ビタミンE(ユベラなど)
血行を促進して肌のターンオーバーを助け、抗酸化作用で肌の老化を防ぎます。
当院ではすべて含まれたシミ内服薬のセットをお勧めしています。
当院では、皮膚には使用できるトレチノイン、ハイドロキノン軟膏や、ケミカルピーリングを粘膜の厚みが薄い口唇には使用しておりません。
レーザートーニングの効果を最大限に引き出し、新たな黒ずみを予防するためには、日々のセルフケアが不可欠ですクリニックでのレーザー治療での効果を最大化するために、自宅でのセルフケアを頑張りましょう。
自宅での行うべきスキンケア4点
当院ではレーザートーニングをお勧めしていますが、より効果を出すために、シミ内服薬の併用をお勧めしています。
1.肌の擦れ(摩擦)はシミの原因です
色素沈着の大きな原因となるのが、日々の無意識な摩擦です。強く擦るのは絶対やめて、優しいタッチを常に心がけてください。
クレンジング・洗顔
たっぷりの泡やジェルをクッションにし、肌の上を優しく滑らせるように洗いましょう。
マスク
長時間の着用は摩擦や蒸れの原因になります。肌触りの良いシルクやコットン素材を選びましょう。
2. 鉄壁の紫外線(UV)対策を習慣に
紫外線はメラニンを生成する最大の原因です。口周りも例外ではありません。
日焼け止め
天候や季節を問わず、毎日必ず日焼け止めを塗りましょう。口角や鼻の下、リップなど、塗り忘れやすい部分も丁寧に。外出時は2〜3時間おきに塗り直すのが理想です。
3. バリア機能を高める「徹底保湿」
乾燥した肌はバリア機能が低下し、ちょっとした刺激でメラニンが増殖すしやすくなります。徹底した保湿で、刺激に負けない健やかな肌を育てましょう。
高保湿成分
肌の水分を保つ「セラミド」、多くの水分を抱え込む「ヒアルロン酸」、高い保湿力を持つ「グリセリン」などが配合された、低刺激性の化粧水やクリームがおすすめです。
4. 美肌の土台を作るインナーケア
質の良い睡眠・適度な運動
ビタミンC,E豊富なバランスの取れた食事を
特に、メラニンの生成を抑制し、排出を助ける栄養素を意識的に摂取しましょう。
口周りの黒ずみは、正しいアプローチで着実に改善を目指せる悩みです。一人で抱え込まず、まずは専門医に相談し、あなたに最適な治療法を見つけることから始めてみませんか。