脂肪細胞だけを「凍らせて」破壊する

脂肪冷却（医療用語ではクライオリポライシス）とは、水分と脂肪が凍る温度差を利用した痩身治療です。水は0℃で凍るのに対し、脂肪はそれよりも高い温度（約4℃前後）で結晶化して固まるという性質があります。

この性質を利用し、皮膚や血管などの周囲組織にはダメージを与えず、脂肪細胞だけを選択的に冷却・破壊（細胞死＝アポトーシス）します。

リバウンドしにくい理由

一般的なダイエット（食事制限や運動）は、脂肪細胞の「大きさ」を小さくする方法のため、生活習慣が元に戻ると再び脂肪がつきやすく、リバウンドが起こりやすい傾向があります。

一方、医療機関で行う脂肪冷却は、脂肪細胞の「数そのもの」を減らす治療です。破壊された脂肪細胞は再生しないため、物理的に脂肪が減り、リバウンドしにくい状態へと導きます。

「脂肪冷却」で検索すると、エステサロンの広告も多く表示されます。「価格が安いからエステでもいいのでは？」と迷われる方も少なくありませんが、医療機関（クリニック）とエステサロンでは、効果の仕組みと安全性に明確な違いがあります。

① 冷却温度と「破壊」のメカニズム

エステサロン（美容機器）：
医療行為が行えないため、脂肪細胞を破壊（死滅）させるほどの低温設定はできません。主に「脂肪細胞を一時的に小さくする」「代謝を促す」といった作用にとどまり、施術をやめると元の状態に戻りやすい傾向があります。

医療機関（クリスタルPro）：
医師の管理下で、脂肪細胞が凍結する温度帯（約-4℃〜）まで確実に冷却します。これにより脂肪細胞を破壊（アポトーシス）し、脂肪細胞の数そのものを減らすことが可能です。

② 施術回数とトータルコスト

エステは1回あたりの料金が安く見える一方で、効果を実感するまでに10回以上の施術が必要となるケースも少なくありません。

医療脂肪冷却は出力が高く、同一部位であれば1〜3回程度で満足される方が多いため、結果的に通院回数・時間・総費用の面でも効率的と言えます。

③ 安全性とトラブル対応

当院で使用する「クリスタルPro」は、医療機器としてCEマークを取得した安全性の高い脂肪冷却マシンです。

万が一、赤みや違和感などの皮膚トラブルが生じた場合でも、医師がその場で診察・処置・処方を行えるため、エステでは対応できないリスク管理が可能です。