最近、逆マツゲの改善目的に、
幼児の埋没法についての問い合わせが増えています。
保険診療でも逆マツゲ治療は受けられるのですが、
必ず全切開法にて手術を行うため、
数日間の入院と後日の抜糸が必要になります。
その点埋没法は、全切開法に比べ戻りにくさという点では
やや劣りますが、二重幅をあまり広くしなければ
取れにくい二重を作ることが可能です。
今回の患者さんは2歳になったばかりですが、
体重は10kgちょっと。
当院の年少記録更新です！
幼児の全身麻酔下での埋没法を行える基準として、
子どもの体重10kg以上としていますが、
その理由としては、ラリンジアルマスクの最小サイズの適応が、
体重10kg以上となっているためです。
基準はクリアしているのですが、
思った以上に体が小さかったので、
口の大きさを計測し、麻酔は可能と判断しました。
全身麻酔は、いつもどおりスロー導入で行い、
意識がなくなったのを確認した後で
ラリンジアルマスクを入れます。
幸い一番小さなサイズで問題なく挿管でき、
自発呼吸を維持したままでの全身麻酔で手術を行いました。
手術に立ち会ってもらっているお母さんに、
手術の過程を説明しながら行っていきます。
一般の病院では、麻酔にかかるまでは
母親の付き添いができても、
手術中は退室しないといけないところがほとんどだと思います。
埋没法の二重幅は、
大人の二重と比べると非常に狭い3.5mm幅
で行いましたが、
手術終了後にはクッキリ二重になり、
逆マツゲの改善していましたよ。
抜管後は、しばらく機嫌が悪く泣いていましたが、
その後ジュースを飲ませてもらい満足したのか
機嫌よくお母さんと遊んでいました。
手術後30分ぐらいで麻酔の影響がなくなったため、
親子ふたりで元気に帰宅されました。
来院から、カウンセリング、
手術を終えて帰宅するまでに約1時間半程度。
麻酔からの回復が早いのも、
ラリンジアルマスクを使った全身麻酔の特徴です。
あっけなく終わったため、
次はお兄ちゃんの手術を考えておられるとのこと。
手術結果を喜んでいただき、うれしかった出来事でした。
