夏には低かった雲の位置も
何だか心持ち、少し高くなったような気がして
秋の気配を感じる今日この頃です
さて、先日の人工乳腺再挿入の際は、
鎮痛方法として硬膜外麻酔を選びました。
「硬膜外麻酔」という言葉を耳にすることが
あるとはおもいますが、
ここで、硬膜外麻酔について説明しておきますと、
硬膜外麻酔とは、
脊椎(背骨)の中にある脊髄の側まで針を刺し,
その中にカテーテル(細いチューブ)を通し,
脊髄を包んでいる硬膜の外側(硬膜外腔)に
カテーテルを留置し,
そこから麻酔薬を注入します。
そうすると、意識はありますが、
太腿だけ、お腹だけといったように
部分的に痛みをとりさる麻酔方法です。
同じく背骨の隙間から針を刺す腰椎麻酔と違い、
豊胸術のような上半身の手術にも使え、
カテーテルを通して麻酔薬を追加すれば、
麻酔の効いている時間を延長することもできます。
全身麻酔とちがって、
硬膜外麻酔を行うドクターが下手だと、
左右のうち片方しか、効かなかったり、
手術中の痛みを完全には取り切れない場合があります
私自身は、現在でも週に一度は、
一般病院で麻酔科医として
麻酔技術の研鑽を続けていますし、
硬膜外麻酔も毎週のように行っていますので
ご安心ください。
美容外科手術は、ほとんどが日帰り手術のため、
気分不良がほとんどなく、
手術後も鎮痛効果が長く続く硬膜外麻酔は、
私自身が得意にしていることもあって
積極的に勧めている麻酔方法です。
しかしながら、硬膜外麻酔について説明すると、
背中に麻酔の針を刺す際の痛みや、
恐怖心を言われる患者様が多いので、
動画をアップしてみました。
この患者様は、痛みに強い方ではありませんでした。
しかも、以前の硬膜外麻酔の時の痛い記憶があり、
かなりご不安だったようですが、
以前とは比べものにならないくらい
痛くなかったとのことでした。
硬膜外麻酔は、寝てしまわない麻酔ですが、
意識があると怖いといった方には、
静脈麻酔を併用するといった方法がありますので、
そのような際は、お気軽にご相談くださいね