リジュラン注射(高濃度サーモン注射)
リジュラン注射(高濃度サーモン注射)とは

肌本来の再生力で、輝くツヤとハリを呼び覚ます。ヌクレオチド製剤「リジュラン」年齢とともに気になる、小じわ、ハリ不足、くすみ。その根本原因にアプローチし、ご自身の肌が持つ力で若々しい印象を取り戻す――。それが、次世代のエイジングケアとして注目されるヌクレオチド製剤「リジュラン」です。
当院では、肌の自己再生能力を活性化させる「リジュラン」を用いた治療で、一時的な補修ではない、持続的で自然な美しさの実現をサポートします。
肌の根本治療を目指すスキンブースター

リジュランは、サーモンのDNAから抽出された「ポリヌクレオチド(PN)」を主成分とする注入剤です。このポリヌクレオチドは、人体のDNAと非常に親和性が高く、アレルギー反応のリスクが低いとされています。
皮下に直接注入することで、皮膚の深層にある線維芽細胞を活性化。コラーゲンやエラスチンの生成を促進し、肌そのものの再生力を高めます。これにより、加齢や紫外線ダメージによって衰えた肌を、内側から健康で若々しい状態へと導きます。
リジュラン治療により、以下のような幅広い肌悩みの改善が期待できます。
- 肌のハリ・弾力アップ
- 目元や口元の小じわ改善
- 毛穴の引き締め、キメの改善
- ニキビ跡や傷跡の凹み改善
- くすみの改善、トーンアップ
- 乾燥肌の改善、保湿力アップ
- 目の下のクマの改善
お悩みに合わせたリジュランの種類
当院では、お一人おひとりの肌の状態やお悩みに合わせて、最適なリジュラン製剤をご提案します。
種類 | 主な特徴 | 適した部位・お悩み |
---|---|---|
リジュラン(ヒーラー) | 最もスタンダードな製剤。肌全体の再生に。 | 顔全体、首、デコルテのハリ・ツヤ、小じわ |
リジュランI (アイ) |
柔らかく、皮膚の薄い目元への使用に特化。 | 目の下の小じわ、クマ、目元のハリ不足 |
リジュランs | 最も粘度が高く、凹みの改善に適している。 | ニキビ跡のクレーター、傷跡 |
リジュランHB | PNにヒアルロン酸を配合。保湿効果と痛みの軽減。 | 顔全体の乾燥、小じわ改善、痛みに弱い方 |
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リジュランI
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リジュランS
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リジュラン HB
美容皮膚科で使われるリジュランとヒアルロン酸の違い
美容皮膚科の施術で人気の高い「リジュラン」と「ヒアルロン酸」は、どちらも肌の若返りや悩みの改善を目的としていますが、その主成分、作用の仕方、そして期待できる効果に大きな違いがあります。
ヒアルロン酸は、一時的なボリュームアップのみの効果しかありませんが、ポリヌクレオチドを主成分とするリジュラン、はコラーゲン再生を促し、数週間かけて肌の再生を促す、一種の再生医療に近い効果を発揮します。即効性がありダウンタイムがほとんどないヒアルロン酸か、徐々に肌の再生を促し半永久的な効果がある、リジュラン、患者様のお悩みによって使い分けることが可能です。
各治療法の選び方のポイント
項目 | リジュラン | ヒアルロン酸 |
---|---|---|
主成分 | ポリヌクレオチド(PN) | ヒアルロン酸(HA) |
作用機序 | 肌細胞の再生促進・自己再生能力の活性化 繊維芽細胞を活性化させ、コラーゲンやエラスチンの生成を促し、ダメージを受けた皮膚を根本から修復します。 |
物理的なボリュームアップ・保水 注入したヒアルロン酸が皮膚の内側から物理的にボリュームを出し、しわや凹みを埋めます。 また、高い保水力で肌に潤いを与えます。 |
目的 | 肌質改善(肌を育てる) ・肌のハリ・弾力アップ ・小じわ、ちりめんじわの改善 ・毛穴の引き締め ・目元・首・手の修復 ・肌の水分と油分のバランス調整 |
しわの充填・輪郭形成(ボリュームを補う) ・深いしわ(ほうれい線、マリオネットラインなど)の改善 ・額、こめかみ、頬、顎などのボリュームアップ ・涙袋形成、唇の増大 ・鼻筋を高くする |
効果発現 | 穏やかに現れる(施術後2~4週間かけて徐々に実感) | 即効性がある(施術直後から効果を実感) |
持続期間 | 複数回の施術で効果が蓄積・持続しやすい (3~6ヶ月に1回のメンテナンスを推奨) |
製剤の種類によるが、約6ヶ月~2年で吸収される |
注入箇所 | 顔全体、目の周り(皮膚の薄い部分にも有効)、手の甲など、広範囲の肌質改善を目的とする部位 | しわが気になる部分、ボリュームを出したい部分に局所的に注入 |
注入時の痛み | 細い針を用いて注入するため、チクッとした痛みを伴いやすい(麻酔クリームを併用) | 注入時や注入後に鈍痛を感じることがある(麻酔入りの製剤もあり) |
ダウンタイム | 注入直後に注入部位の膨張(ポコポコ感)や赤み、内出血が出ることがあるが、数日で治まることが多い | 注入後に赤み、腫れ、内出血が出ることがあるが、1~2週間で治まることが多い |
リスク | ・一時的な膨張、内出血 ・アレルギー(魚由来のため) |
・しこり、凹凸 ・血管閉塞による皮膚壊死(非常に稀) ・アレルギー |
リジュラン注射(高濃度サーモン注射)の施術の流れ
- 1. カウンセリング・診察
- まず、医師が患者さんの肌の状態や気になる症状、悩みを詳しくヒアリングします。リジュラン注射(高濃度サーモン注射)の適応部位や期待できる効果、リスク、ダウンタイムなどについて説明し、最適な施術プランを決定します。この際に、魚アレルギーの有無など、施術が可能かどうかを確認します。
- 2. 洗顔・メイク落とし
- 施術部位にメイクが残っている場合は、クレンジングと洗顔でしっかり落とします。
- 3. 麻酔(希望に応じて)
- 痛みに弱い方や、注入範囲が広い場合は、麻酔クリームを塗布します。麻酔が効くまで20~30分程度待ちます。クリニックによっては、注入直前に冷却を行う場合もあります。
- 4. 施術(リジュラン注入)
- 麻酔が効いたことを確認後、医師が極細の針を使ってリジュランを気になる部位に少量ずつ注入していきます。目元や顔全体、首、デコルテ、手の甲など、様々な部位に注入可能です。注入する本数や範囲によって施術時間は異なりますが、1部位あたり10分~30分程度が目安です。
- 5. クーリング・アフターケア
- 注入後、炎症を抑えるために施術部位をクーリング(冷却)することがあります。肌の状態によっては、炎症止めの軟膏が塗布される場合もあります。施術後のスキンケアやメイクに関する注意点などが説明されます。
施術の副作用と注意点
痛み・腫れ・赤み・凹凸 | 注入直後は、蚊に刺されたような小さな盛り上がりや赤み、腫れが生じることがあります。 通常、数時間〜1日程度で落ち着きますが、2~3日続くこともあります。 額や首は凹凸が出やすい傾向があります。 |
内出血 | まれに内出血が生じることがありますが、ほとんどはメイクでカバーできる程度です。 1~2週間で徐々に引いていきます。 |
洗顔・メイク | 洗顔は当日から可能ですが、強くこすらないように注意が必要です。 メイクは翌日から可能な場合が多いですが、クリニックによって指示が異なるため確認してください。 |
飲酒・激しい運動 | 施術当日は、血行を促進する飲酒や激しい運動は避けるように指示されます。 腫れや内出血のリスクを高める可能性があります。 |
保湿・紫外線対策 | 施術後は肌が敏感になっているため、しっかりと保湿ケアと紫外線対策を行うことが重要です。 |
効果の実感 | 即効性はなく、施術後2~3週間で徐々に効果を実感するケースが多いです。 ハリ・弾力・肌質の改善が期待できます。 |
推奨される施術回数 | 1回でも効果はありますが、根本的な改善には2~3週間ごとに3~4回の施術が推奨されます。 その後は半年~1年ごとにメンテナンス施術を行うことで効果が持続します。 |
リジュラン注射(高濃度サーモン注射)の施術費用
項目・薬剤 | 通常費用(税込み) | 初回お試し費用(税込み) |
---|---|---|
リジュラン 2㏄ | 55,000円 | 38,500円 |
リジュランI(アイ)1㏄ | 38,500円 | 22,000円 |
局所麻酔クリーム | 2,200円 | |
吸入麻酔 | 5,500円 |
*吸入麻酔の際には、あらかじめ絶飲食が必要です。
*リジュランS リジュランHBは今後導入予定です。
部位別の使用本数の目安
リジュランは主に1本2ccのシリンジで提供され、目元専用のリジュランiなどは1本1ccが基本です。
治療部位 | 主な悩み | 使用量の目安 (1回あたり) |
補足 |
---|---|---|---|
顔全体 | ハリ・ツヤ、小じわ、肌質改善 | 2本(4cc) | 顔全体にまんべんなく注入する場合の標準的な量です。 |
両頬 | 毛穴の開き、ハリ不足、キメ、細かいシワ、小じわ | 1本(2cc) | まずは気になる頬から試したい場合に適しています。 |
額 | ハリ不足、小じわ | 1本(2cc) | 額全体の小じわやハリ感アップを目指します。 |
目の下・目尻 | 小じわ、クマ、ハリ不足 | 1本(1cc) ※リジュランi |
皮膚が薄い目元専用の「リジュランi」を使用するのが一般的です。両目で1本(1cc)が目安です。 |
首 | 横ジワ、ハリ不足 | 1~2本(2cc~4cc) | 年齢が出やすい首のしわ全体をカバーする場合の量です。 |
手の甲 | しわ、血管の浮き、ハリ不足 | 1~2本(2cc~4cc) | 年齢を感じさせやすい手の甲の若返りに使用します。 |
ニキビ跡・傷跡 | 肌の凹凸 | 1本(1cc) ※リジュランS |
凹みに対して、より硬さのある「リジュランS」を局所的に使用します。量は部位によります。 |
施術の副作用と注意点
ダウンタイム
施術直後は、注入部位に蚊に刺されたようなふくらみや赤みが出ることがありますが、通常は数時間〜1日で治まります。内出血が起こる場合もありますが、1〜2週間程度で自然に吸収され、多くはメイクでカバー可能です。
副作用
重篤な副作用はほとんど報告されていませんが、まれにアレルギー反応、痛み、熱感などが生じることがあります。気になる症状があれば、速やかにご連絡ください。
【注意事項】
- 施術当日の飲酒、激しい運動、サウナなど血行を促進する行為はお控えください。
- 施術後、数日間は注入部位を強く擦ったり、マッサージしたりしないでください。
- メイクは翌日から可能です。
リジュラン注射(高濃度サーモン注射)のよくあるご質問
Q.痛みはありますか?
A.麻酔クリームを使用するため、痛みは大幅に軽減されます。チクッとした軽い痛みを感じる程度です。痛みがご不安な方には、麻酔成分配合のリジュランHBもご用意しております。
Q.効果はいつから実感できますか?
A.肌の再生には時間がかかるため、施術後すぐではなく、2〜4週間かけて徐々にハリやツヤの変化を実感される方が多いです。より高い効果を得るために、3〜4週間に1回のペースで3〜4回程度の継続治療を推奨しています。
Q.効果はどのくらい持続しますか?
A.リジュランの効果自体がなくなることはありませんが、加齢による変化は日々進んでいきます。美しい肌状態を維持するために、半年に1回程度のメンテナンス治療をおすすめしています。
Q.誰でも治療を受けられますか?
A.妊娠中・授乳中の方、抗凝固剤を内服中の方、注入部位に皮膚疾患がある方、サーモンアレルギーの方は治療をお受けいただけません。詳細はカウンセリングにて医師にご確認ください。
ご自身の肌が持つ力を最大限に引き出し、自信あふれる素肌へ。 まずはお気軽にカウンセリングにてご相談ください。
リジュランの主成分、ポリヌクレオチド製剤とは?効果を発揮するしくみ
ポリヌクレオチド(Polynucleotide: PN)は、DNA(デオキシリボ核酸)を構成する基本単位であるヌクレオチドが複数結合した高分子です。美容医療の分野では、主にサーモン(鮭)白子や精巣から採取されたDNAから抽出されたものが使用されます。
ポリヌクレオチドの仕組みと効果
ポリヌクレオチドが肌に注入されると、以下のような複合的なメカニズムで効果を発揮し、肌の再生と改善を促します。
線維芽細胞の活性化と増殖促進
ポリヌクレオチドは、肌の真皮層に存在する線維芽細胞に直接作用し、その活性を高めます。線維芽細胞は、肌の弾力やハリを保つために不可欠なコラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸といった細胞外マトリックス成分を生成する細胞です。ポリヌクレオチドがこれらの細胞の増殖と機能を促進することで、肌の土台となる成分の生産が活発になります。
細胞外マトリックスの再構築
活性化された線維芽細胞によって、新しいコラーゲンやエラスチンが生成され、ダメージを受けた組織の再構築が促進されます。これにより、肌の弾力性が向上し、小じわやハリ不足が改善されます。また、ヒアルロン酸の生成も促進されるため、肌の水分保持能力が高まり、潤いのある肌へと導かれます。
微小循環の改善と抗炎症作用
ポリヌクレオチドには、血管新生を促進し、血流を改善する作用があると考えられています。これにより、肌細胞への酸素や栄養供給がスムーズになり、老廃物の排出も促されます。また、炎症性サイトカインの産生を抑制する抗炎症作用も報告されており、肌の赤みや炎症を鎮め、敏感肌の改善にも寄与すると考えられています。
組織修復と再生能力の向上
ポリヌクレオチドは、損傷した細胞のDNA修復メカニズムをサポートするとも言われています。これにより、紫外線ダメージや加齢によって劣化した細胞の修復が促され、肌本来の再生能力が引き出されます。
これらの作用が複合的に働くことで、ポリヌクレオチドは一時的な補修ではなく、肌そのものの質を根本から改善し、長期的な若返り効果をもたらします。
まとめ
ポリヌクレオチドは、サーモン由来のDNA断片を主成分とし、肌の線維芽細胞を活性化することで、コラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸といった肌の主要な構成成分の生成を促進します。
これにより、肌の弾力、ハリ、潤いを回復させ、小じわの改善、毛穴の引き締め、肌トーンの均一化など、幅広い肌質改善効果を発揮します。また、抗炎症作用や組織修復作用も持ち合わせているため、根本的な肌の再生と健康的な状態への回復を促す「スキンブースター」として注目されています。
ヌクレオチド製剤はどうして鮭由来なのか?
美容医療で使われるポリヌクレオチド(PN)がサーモン由来である主な理由の一つは、サーモンのDNAが人間のDNAと非常に高い類似性(相同性)を持っているためです。以下のような特徴があります。
高い生体適合性
人間の体にとって異物として認識されにくく、拒絶反応やアレルギー反応のリスクが低いとされています。
効率的な吸収と作用
人間の細胞がサーモン由来のポリヌクレオチドを効率的に認識し、取り込むことで、肌の再生や修復効果をより効果的に発揮できます。
ヌクレオチド製剤以外にも、健康食品やサプリとして使われる、コンドロイチン硫酸や、プロテオグリカンなども鮭から製造されています。