暑い日が続きますが皆さんいかがお過ごしでしょうか?
今日は、上眼瞼の凹みを改善したいという
ご希望に対して脂肪注入を行いましたのでご紹介します。
上眼瞼にある眼窩脂肪は加齢とともに減少していきますが、
遺伝的や著しい体重減少によって
急激に上眼瞼が陥凹すると、
年齢以上に老けてみられたり
疲れているように見えたりします。
【脂肪注入前】
治療は上眼瞼をふっくらさせればいいのですが、
最近は改良型ヒアルロン酸や
アクアフィリングなどの登場で、
手間がかかる脂肪注入を選ばれる人が
少なくなって来ました。
ただし、頬や胸に注入する場合と比較して
上眼瞼のくぼみにヒアルロン酸を使う場合、
以下の様なデメリットがあります。
①上眼瞼のくぼみにヒアルロン酸を注入すると、
瞼のむくみの影響を受けてヒアルロン酸の注入部位が
膨らんだり凹んだりする。
②上眼瞼には粒子の小さいヒアルロン酸を使うため、
マツゲ方向にヒアルロン酸が流れやすい。
位置がずれることがある。
③上眼瞼が薄いため、
カプセル形成したヒアルロン酸の
凹凸が浮き出ることがある。
しかしながら、
ヒアルロン酸を溶かすヒロラーゼがあるため、
上記合併症を生じた場合でも修正は比較的簡単です。
脂肪注入の場合ヒアルロン酸と違って
上記のような欠点はなく、注入量のうち60%程度の脂肪は
半永久的に残ります。
【脂肪注入デザイン】
今回は、ヒアルロン酸や脂肪注入など、
注入物のメリット・デメリットを説明した上で
脂肪注入を行いました。
脂肪注入に当たり、
局所麻酔を施してヘソのあたりから
下腹部の脂肪を吸引しました。
【注入する脂肪】
吸引した脂肪を洗浄して、
オイルや血液、繊維組織を取り除き、
太めの針を使ってそして左右1箇所づつの
穴から脂肪を注入していきます。
途中ミラーチェックを挟み、
修正が必要な部位を確認しながら、
最終的に左右、約1.5CCづつ脂肪を注入しました。
【脂肪注入中】
手術終了時に腫れぼったい瞼になっていますが、
これは術後1ヶ月に向けて脂肪が吸収されて
いくのを考慮してのことです。
術前にあった陥凹と過重瞼が消えて
若々しい瞼になりました。
また腫れが引いて完成した頃に、
経過写真を紹介します。