眉下切開の傷跡、残るクリニックと残らないクリニックの違い
眉下切開を検討するとき、多くの方が気にするのが「傷跡が残らないか」という点です。「眉毛に隠れるから大丈夫」と説明されることが多いですが、実際には傷跡が目立ってしまったという声も少なくありません。
眉下切開は「切り方」と「縫い方」次第で、傷跡の仕上がりが大きく変わる手術です。このコラムでは、傷跡が残る原因と、それを防ぐための技術的なポイントを解説します。
眉下切開は、もともと「傷跡が残りやすい手術」
まず前提として、眉下切開は他の目元手術と比べて傷跡の管理が難しい手術です。
理由は切開する場所にあります。眉毛のすぐ下は、顔の中でも皮膚が動きやすく、縫合後に緊張がかかりやすい部位です。さらに、表情の動きによって傷口に繰り返し力が加わります。丁寧に縫合しても、術後の経過で傷跡が広がったり赤みが長引いたりすることが、他の部位よりも起こりやすい。
加えて、眉下切開は「傷が眉毛に隠れる」というのが大前提の手術です。傷が眉毛の外に出てしまえば、どれだけきれいに縫っても目立ちます。つまり「どこを切るか」が、傷跡の目立ちやすさを根本から左右します。
傷跡が目立つ原因①:切り方の問題
「眉毛の下に沿って切る」と傷が眉毛から離れる
眉下切開の説明として「眉毛の下に沿って切る」という表現をよく見かけます。一見すると眉毛のすぐ近くを切るように聞こえますが、実際には眉毛の横を切るという意味であり、切開線が眉毛から離れた位置になります。
さらに問題があります。眉毛のすぐ近くで切ると、切開の熱や物理的なダメージで周囲の毛根が死んでしまい、術後に眉毛が抜けていきます。結果として、「眉毛のすぐ下を切ったはずなのに、時間が経つと傷跡が眉毛からどんどん離れていく」という事態が起きます。
傷跡が眉毛の外に出れば、眉毛で隠れません。スッピンでも、明るい場所でも、傷跡が線として見えてしまいます。
毛包斜切断法とは
この問題を解決するために使われるのが毛包斜切断法です。
通常の切開が皮膚に対して垂直に刃を入れるのに対し、毛包斜切断法では眉毛の毛根の方向に合わせて斜めに切開します。毛根を切断せず、毛根ごと温存したまま皮膚を切除する技術です。
この方法で切ると、術後に傷跡の中から眉毛が生えてきます。時間の経過とともに傷跡が眉毛と同化し、スッピンでも傷跡とわからないレベルにまで目立たなくなります。
現在、眉下切開に慣れた多くのクリニックでこの方法が採用されています。ただし、「毛包斜切断法で行います」と書いてあっても、実際の切開の精度や技術レベルには差があります。毛包を温存しながら斜めに切るには繊細な操作が必要で、雑に行えば毛根を傷めてしまい、効果が得られません。
傷跡が目立つ原因②:縫い方の問題
切り方と同様に、縫い方も傷跡の仕上がりを左右します。
眉下切開では皮膚表面の縫合だけでなく、内部の複数層にわたる縫合(中縫い)の丁寧さが重要です。中縫いをしっかり行うことで、表面の皮膚にかかる緊張を分散でき、傷跡が広がるのを防げます。
内部縫合を省略したり簡略化すると、傷口が開く力を表面の縫合だけで支えることになり、傷跡が目立ちやすくなります。表面をいくら丁寧に縫っても、中縫いが不十分では限界があります。
また、抜糸のタイミングも関係します。早すぎる抜糸は傷が完全に閉じる前に行うことになり、傷口が開いてしまうリスクがあります。
コムロでの対応
当院では、毛包斜切断法を標準として採用しています。眉毛の毛根の方向に合わせて斜めに切開し、毛根を温存することで、傷跡から眉毛が再生されるように設計しています。
手術前
毛根を残すように切除
傷が眉毛に隠れる
縫合については、皮膚表面の縫合だけでなく内部の縫合にも丁寧に時間をかけて行います。傷口にかかる緊張をしっかり分散させることで、傷跡が広がるリスクを最小限に抑えます。
なお、体質によっては肥厚性瘢痕(傷跡が盛り上がる)が生じる可能性があります。これは技術の問題ではなく、皮膚の性質によるものです。術前のカウンセリングで確認しています。
傷跡の経過とメイク・洗顔の目安
| 時期 | 状態 | 注意点・可能事項 |
|---|---|---|
| 抜糸前(〜術後6日) | 赤み・腫れ・糸がついている状態 | 傷口を避ければ洗顔・メイクは翌日から可能。眉毛のメイクは不可。 |
| 抜糸直後(術後7日目) | 抜糸による赤み・針穴がわずかに残る | 抜糸当日はアイブロウメイクを控えてください。 |
| 抜糸翌日(術後8日目〜) | 赤みが残るが、メイクでカバー可能 | ★アイブロウメイク(眉ペンシル・パウダー)が可能になります。傷跡をメイクで隠せるため、日常復帰がしやすくなります。 |
| 術後1〜3ヶ月 | 傷跡に赤みや硬さが出やすい時期(組織の修復過程) | 紫外線対策(UVカット)と擦らないケアが重要です。 |
| 術後3〜6ヶ月 | 赤みが落ち着き、傷跡から眉毛が生えてほぼ目立たなくなる(完成期) |
傷跡の経過には個人差があります。体質や術後のケアによっても変わります。
傷跡をより綺麗に仕上げるための3つの術後ケア
医師の技術だけでなく、術後のセルフケアも傷跡の経過に大きく影響します。
紫外線(UV)対策を徹底する
傷跡の赤みがある時期に強い紫外線を浴びると、色素沈着(茶色い跡)になりやすくなります。抜糸翌日以降は日焼け止めや帽子、サングラスなどでしっかり紫外線対策を行ってください。
傷口を擦らない・引っ張らない
洗顔やクレンジングの際、傷跡を強く擦ると組織の回復が遅れたり、傷跡が横に広がる原因になります。優しく泡で洗うことを心がけてください。
必要に応じたテーピング(保護)
当院では、傷口への摩擦や張力を和らげるためのケア方法についても、抜糸時に個別に指導しております。
他院で受けた眉下切開の「傷跡修正」にも対応
「他院で眉下切開を受けたが、傷跡が眉毛から離れて目立っている」「傷跡が白く線になって残ってしまった」というご相談も増えています。毛包の全滅や切開ラインの位置によっては完全に消すことが難しいケースもありますが、皮膚の余裕や状態を見極めた上での「再切開・綺麗に縫い直す修正手術」や、状態に応じた適切なアフターケアのご提案が可能です。傷跡でお悩みの方もあきらめずにご相談ください。
まとめ
眉下切開の傷跡は、「眉毛に隠れるから大丈夫」という話で終わる問題ではありません。切り方・縫い方・術後の経過管理、それぞれに技術的な差があり、その差が最終的な仕上がりに出ます。
クリニックを選ぶ際は、「毛包斜切断法を行っているか」「内部縫合をどれだけ丁寧に行っているか」「術後の経過観察があるか」といった点を確認することをおすすめします。症例写真で傷跡の状態を確認できる場合は、術後3ヶ月以降の写真をチェックするのが参考になります。
大阪で眉下切開をお考えならコムロ美容外科にご相談ください。

