本日は、注入物を使っておでこを丸くする手術をとりあげます。
おでこは、鼻や二重と比べると注目度は低いのですが、
顔全体のバランスに影響する輪郭形成術上重要な部分の一つです。
おでこに丸みのある西洋人のようなおでこを好む人が多いのですが、
東洋人のおでこは、西洋人と比較して、
平坦かもしくは陥没していることが多いのです。
おでこに丸みを作る方法として、
従来からシリコンプロテーゼや骨セメント、
ハイドロキシアパタイトなどを用いて手術は行われていましたが、
傷が大きいこと、出血や感染などのリスク、
手術の煩雑さなどから、どうしても手術費用が高くなり、
万人にお勧めしにくかったのです。
今回は、豊胸術ですでに広く使われ、
良い結果が出ているアクアフィリングを使って、
おでこに丸みを作るさせる、前額形成を行ってみました。
・・・ヒアルロン酸や脂肪注入との違い・・・
ヒアルロン酸はアクアフィリングと同様、
安全性が高く持続期間の長さもほとんど変わりません。
ヒアルロン酸をおでこに注入した際の問題点とは、
ヒアルロン酸注入後数週間すると、
注入したヒアルロン酸の周囲に被膜形成が起こり、
数個のしこりができでしまいます。
その結果、皮膚の薄いおでこに使用した場合、
高い確率で凹凸ができるのが欠点です。
脂肪注入であれば、しこりはほとんどできませんが、
おでこに限って言えば、脂肪の定着率が非常に悪いのが欠点です。
最大でも50%程度で、人によっては、
ほとんど吸収されてしまう場合もあります。
・・・おでこへの注入する際の注意点・・・
おでこは非常に血管が豊富で、
慎重に注射しても出血してしまいます。
そこで、できるだけ内出血の確率を減らすために、
カニューラと呼ばれる先端に丸みがある鈍針を
当院では使用しています。
23Gの太さで長さが4cmあり、4か所の針穴から前額全体に
注入することが可能です。
今回は、アクアフィリング10ccを2回に分けて注入しました。
施術時間は15分程度で脹れも少なく、
ほとんど凹凸のない仕上がりで満足のいく結果になりました。
【注入前】
【注入後】
カニューラのおかげで出血も最小限で済んでいます。
もちろん、量が減少してきたり、
もう少し膨らませたい場合には、追加注入が可能ですし、
生理食塩水を使えばアクアフィリングを溶かすことも可能です。
今までは、ダウンタイムが心配で手術に踏み切れなかった方にも
安心してお勧めできる施術です。
【注入前】
【注入後】
アクアフィリング おでこ形成(おでこに丸みを作る)
2回に分けて注入します。(2回目は1週間後)
費用 10cc 12万円(税別)